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2005 年度 実績報告書

火山噴火罹災地の埋没過程の復元と火山噴火推移の解析に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 16089204
研究機関東京大学

研究代表者

藤井 敏嗣  東京大学, 地震研究所, 教授 (00092320)

研究分担者 中田 節也  東京大学, 地震研究所, 教授 (60128056)
安田 敦  東京大学, 地震研究所, 助教授 (70222354)
金子 隆之  東京大学, 地震研究所, 助手 (90221887)
吉本 充宏  東京大学, 地震研究所, 助手 (20334287)
米田 穣  国立環境研究所, 化学環境研究領域, 主任研究員 (30280712)
キーワード火山 / 自然災害 / 岩石・鉱物・鉱床学 / モデル化 / 考古学
研究概要

平成17年度までは,「遺跡を埋没させている堆積物の概要把握」,「遺跡を最初に埋没させた噴火の特定」を中心課題とした.17年度の遺跡地質調査は,発掘作業と並行して3ヶ月間にわたり行った.また,遺跡を埋没させた噴火の全容を把握するため,5月と11月にヴェスヴィオ火山北斜面の地質調査を行った.
調査の結果,遺跡を埋積している堆積物は時代の異なる5つのグループ(グループ1,2,3A,3B,3C)に分けられることがわかった.このうち最下位の最初に遺跡を埋没させたグループのIの噴出物は,層序や化学組成の類似性,放射性炭素年代から,当初推定されたAD79年ではなく,AD472年の噴火であったことが明らかになった.
各グループを構成する堆積物の詳細についても分析を進めた.この結果,グループ1最下位の火山灰・スコリア層は詳しく見ると7枚のユニットに分かれ,このうち数枚は遺跡建築物壁面への吹き付け構造などから,火砕サージ堆積物である可能性が高いことがわかった.一方,グループ1の大半は泥流堆積物からなるが,山麓部の調査の過程で,ヴェスヴィオ山北斜面山麓に厚く堆積した火砕流堆積物があることが明らかになり,遺跡内の泥流堆積物の給源は,これらの火砕流堆積物であることがわかってきた.
このヴェスヴィオ山北麓に分布する火砕流堆積物は,本質物質に乏しく,類質岩片を多く含んでおり,典型的な火砕流堆積物とはやや異なった特徴をもつ.このような特徴は泥流堆積物とも重なることから,本質物質と思われる岩片の磁気計測を行い,堆積温度の推定を行った(継続中).

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (1件)

  • [雑誌論文] Determination of burial age of the "Augustus' villa" (Italy)2005

    • 著者名/発表者名
      T.Kaneko, S.Nakada, M.Yoshimoto, T.Fujii, A.Yasuda, M.Yoneda, M.Aoyagi
    • 雑誌名

      Geochem.J. 39

      ページ: 573-578

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公開日: 2007-04-02   更新日: 2016-04-21  

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