研究概要 |
1.本計画研究は,知的財産立国を掲げるわが国の著作権に関する制定法,判例,学説を体系化して,英語によって世界に向けて情報発信することを目的としている。事業初年度に当たる今年度においては,以下のような基礎的な研究及び情報収集を行い,翻訳の準備作業を進めた。 (1)わが国の著作権に関する制定法及び重要判例について検討し,諸条約上のルール及び外国法との比較検討を行い,わが国の著作権法制の特徴を踏まえたうえで,世界に向けて情報発信すべき内容について具体的に検討した。 (2)著作権法・不正競争防止法などに関する重要判例で,英語に翻訳すべきものをリストアップし,特許班の研究代表者である河野俊行教授が所属する九州大学に設置したHP上で公開した(http://www.tomeika.jur.kyushu-u.ac.jp/h_patent/index.html)。 (3)わが国の著作権法制について紹介している日本及び外国の基本文献を調査するとともに,日本法についてすでに英訳されている資料の調査・収集を行った。 2.本計画研究は,その研究対象が特許班とも密接に関連することから,特許班と共同して研究を実施し,翻訳の準備作業を行った。また,領域研究間のネットワークを構築し,研究内容及び法令・判例DBを公開するため,上記HPの運用を開始した(http://www.tomeika.jur.kyushu-u.ac.jp/)。 3.著作権班・特許班のみならず,他の研究班とも連携するため,総括班において各班の研究計画を調整し,相互に密接に連携しながら全体の作業計画を確定し,準備の整った班から翻訳作業を開始した。
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