研究課題/領域番号 |
16090207
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研究機関 | 学習院大学 |
研究代表者 |
神前 禎 学習院大学, 法務研究科, 教授 (20204795)
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研究分担者 |
松下 淳一 東京大学, 法学政治学研究科, 教授 (70190452)
竹下 啓介 東北大学, 法学研究科, 准教授 (60313053)
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キーワード | 倒産法 / 破産法 / 民事再生法 / 会社更生法 / 外国倒産承認援助法 / 国際私法 / 法の滴用に関する通則法 / 国際倒産管轄 |
研究概要 |
本特定領域研究「日本法の透明化」は、国際取引に関連するわが国の各法分野についてその内容を英語で情報発信し、それによって日本法について外国からの評価・批判を得た上でその内容を再検討することを目的とするものである。その中で、本研究は、各種の取引を支える最も重要な基盤であり、わが国において過去10年間に最も大きい改正を経験した法分野のひとつである倒産法分野を対象とするものである。 倒産法分野の主要な法令の英訳は公的に作成されることとなった(民事再生法につづき、破産法の英訳が公表されている)ことから、本研究は、(1)倒産法分野における近年の全面改正後においても重要な意義を有する裁判例の紹介、(2)概説やQ&Aの充実、といったものに重点を置いている。平成21年度においては、前年度に引き続き、内外の倒産法及び国際私法関連の法令・文献の調査を進めるとともに、(1)については、公表ずみの最重要裁判例の英訳に続き、重要な裁判例の英訳を完成・公表し、倒産法分野での重要判決を一通り網羅するとともに、さらに、(2)について既に公表済みであった、IMFから公表されている標準的な項目に沿うQ&A形式による英語の概説に、関連裁判例を埋め込む作業を行った。これによって、外国の倒産法の専門家がわが国の倒産法の内容について相当程度明確に知りうることとなった。 また、平成21年度においても本特定領域研究全体に関するシンポジウムについても、7月25日のシンポジウムでは神前が座長を務め、11月29日のシンポジウムでは松下が報告を行っているなど積極的に参加し、実務家や他分野の専門家等との意見交換を通じて現在の倒産法の内容上および実務上の問題点をより明確にするとともに、成果を公表するためのウェブページの構築およびウェブサーバーの維持といった作業も行っている。
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