研究分担者 |
飯田 建夫 立命館大学, 理工学部, 教授 (80268151)
山岡 俊樹 和歌山大学, システム工学部, 教授 (10311789)
原田 悦子 法政大学, 社会学部, 教授 (90217498)
村田 厚生 広島市立大学, 情報科学部, 教授 (10200289)
権藤 恭之 東京都高齢者研究福祉振興財団東京都老人総合研究所, 痴呆・介入グループ研究員 (40250196)
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研究概要 |
(1)知見の蓄積 6研究班でそれぞれのアプローチから実験や調査が行なわれた.データベース班(飯田)は知覚・注意班の保有する注意特性に関する3分類(注意制御不全感・多重課題遂行能力・ながら作業傾向)の知見からIT機器利用特性とIT機器ユーザの注意特性の関係性を導き,IT機器ユーザの類別化を行った.また,知覚・注意班(三浦)は抑制機能の観点から心理実験と質問紙の両側面を用いた加齢特性の検討を行い,認知(メンタルモデル)班(山岡)は,高齢者の製品に対するメンタルモデルを探る2実験を行った.1つは4つの課題(インターフェース構築課題)を提示し課題達成,操作手順の記述を求めた.もう1つは,課題における被験者の戦略が調べられた.認知(エラー)班は,認知(エラー)班は,実験室の漢字選択課題を用いたエラー反復現象の検討を行い,認知的処理負荷,特に注意切替え機能の低下が関与する可能性を検討した.併せて高齢者のメンタルモデル獲得学習支援のためのデザインについて実験的研究を行った.運動・出力班(田村)は高齢者にとって使い易い自動車用表示-操作系について検討し,高齢者にとって望ましい表示形式を明らかにした.また,メンタルワークロードおよび注意配分の観点から,高齢者にとって運動中の副次作業は不適切であることを示した.さらに,社会・心理班(権藤)はIT・電気機器の機器使用の実態および,利用に影響する社会・心理的要因に関する調査を実施した.訪問面接調査を行い,高齢者約1100名からの回答によって得られたデータの集計作業を行った. (2)各研究班間での議論 4回の計画班会議を行い,研究進捗状況と知見の関連性を議論した.特に,本科研全体会議にて注意機能が研究の主要概念とされたため,本研究班での会議内においてもその観点から高齢者の認知に対する貢献を目指した.
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