研究課題/領域番号 |
16091204
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
白井 良明 立命館大学, 情報理工学部, 教授 (50206273)
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研究分担者 |
島田 伸敬 大阪大学, 情報理工学部, 助教授 (10294034)
三浦 純 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教授 (90219585)
先山 卓朗 大阪大学, 大学院工学研究科, 助手 (70335371)
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キーワード | 手話通訳 / 画像認識 / 手指形状計測 / 表情計測 / 情報福祉 |
研究概要 |
1.手と顔が重なって見える場合に、手話の特徴を正しく抽出するために、重なる前の顔や手の情報と重なっていない部分の手や顔の情報を利用して,誤差の少ない特徴を抽出する方法を研究して、成果を得た。さらに、3眼視ステレオによって得られる距離の利用法を研究し、手と顔が10cmほど離れていれば、顔と手が区別できることを確かめた。また、距離情報をこれまでのカラー情報と組み合わせて、より信頼性の高い特徴抽出の方法を開発し、実験によってその妥当性を確かめた。 2.隠れマルコフモデル(HMM)を作成するための状態分割を手の動きと手の形の特徴を用いて行う方法を研究した。また、両手による手話に対して、片手毎の分割結果を統合して、両手の状態を分割する方法を開発し、手話単語の状態の自動分割が可能となった。 3.手話のサンプルが不充分のために、HMMの学習精度が低いので、少ないサンプルから疑似的なサンプルを生成して、安定したHMMを求める研究した。日本手話の手の形の分類の研究結果を参考にし、手の形の見え方の変化を加えた形を分類し、同じ形が複数の手話単語に現れる場合は、それらの形がいずれの単語にも現れるとして、サンプルデータを合成した。合成データを用いてHMMを学習することによって、ある程度の性能向上が得られた。 4.手話の特徴としてもちいている手の位置や速度は、定義された空間で一様なため、必ずしも最適でないことがわかった。顔の近くでの位置の差は重要であり、また両手が接近した場合はその相対位置が重要であることから、これらを反映する特徴量に変更した。その結果認識率の向上が得られた。 5.手話の認識に役に立つ表情認識を研究し、表情を得るために必要な顔の特徴点を決定した。その特徴点を顔のカラー画像から抽出する方法を研究し、ほぼ正しく特徴を得ることが可能となった。
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