電極を近づけて配置することのできるLaplacian電極配列法を筋電図計測に用いて、単一モジュールで筋電図の導出、増幅、フィルタリング、無線送信を行う小型無線電極を開発した。開発した電極と筋電図-マウスクリック信号変換インタフェース回路、走査型文字入力ソフトウェアを結合し、無拘束生体信号利用インタフェースのプロトタイプを試作した。 Laplacian電極配列法は局所の電気活動を検出するので、特定の筋の筋電図を計測できる。特定の筋の筋電図をインタフェースに利用するのが使用者にとって有利かどうかを検討するために、従来型筋電図計測法とLaplacian電極配列法とを生体信号利用インタフェースの入力として用いて、比較検討した。従来型筋電図計測法はLaplacian電極配列法よりも広い範囲の笛の筋電図を計測する。 220文字からなる文章の入力に要する時間を比較すると、Laplacian電極配列法を用いた場合が、1試行目では4秒、2試行目では21秒早く入力することができた。
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