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2004 年度 実績報告書

視覚障害者の聴覚認知の解明と音声対話への利用

研究課題

研究課題/領域番号 16091210
研究機関東京女子大学

研究代表者

渡辺 隆行  東京女子大学, 現代文化学部, 助教授 (80202414)

研究分担者 安村 通晃  慶應義塾大学, 環境情報学部, 教授 (10230244)
小田 浩一  東京女子大学, 現代文化学部, 教授 (60169307)
西本 卓也  東京大学, 情報理工学系研究科, 助手 (80283696)
キーワード視覚障害 / ロービジョン / 情報家電 / Web / 音声対話 / 聴覚情報処理 / ナビゲーション
研究概要

本研究は,「聴覚知覚及び認知に関する実験や視覚障害者のユーザ調査を基にして,視覚障害者の情報家電及びWeb利用における音声対話の有効性を明らかにする」ことを目的としてスタートした.平成16年度は半年しかないこともあって,平成17年度以降につながる基盤作りに重点が置かれた.具体的には以下の研究が行われ,2005年度3月の電子情報通信学会の研究会などで成果を発表した.
1)Webのアクセシビリティ問題を整理し,コンテンツ制作側,ユーザエージェント,教育などの様々な要素に問題があることがわかった.この中で本研究では,データ表示の困難さとナビゲーションの問題に取り組む.
2)視覚障害者の情報家電利用実態のヒアリング調査を実施し,機器の操作や状態に対するフィードバックがない,ボタンを押すタイミングがわからない,ボタンの配置がわからないなどの問題点があることわかった.
3)視覚障害者の情報入手の困難さを,視覚及び聴覚の知覚,テキスト処理,情報探索の観点から考察した.視覚においても聴覚においても,言語コンテンツを数文字ずつ逐次処理する部分と,別箇所の言語コンテンツにシフトするナビゲーションの仕組みが組み合わさってはじめて効率的な言語コンテンツの利用が可能になるので,聴覚による言語コンテンツ利用におけるナビゲーション問題の重要性が明らかになった.
4)音声対話においては,音声によるコマンド入力の弱点(状態理解容易性,頑健性)を補う必要がある.そこで,音声対話システム開発ツールキットGalateaをベースに,擬人化エージェントの顔画像合成,ICタグリーダや加速度センサーを用いたユーザ状態の取得を用いて音声コマンドの頑健性を補完する方法を検討し,平成17年度に実装を行うための準備を行った.
5)人間同士の気の利いた対話や,うなずきなどの話者へのフィードバックのタイミングを観察することで,視覚障害者用の音声対話システムに必要な機能を考察できる.そのため,対面朗読者と利用者のやり取りの予備観察実験を行った.
6)早口でも聞き取りやすい音声合成の要件や,早口音声合成に対する習熟度を研究するため,晴眼者を被験者とした予備実験を行った.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] 視覚障害者の聴覚認知の解明と音声対話への利用に向けて2005

    • 著者名/発表者名
      渡辺隆行, 安村通晃, 小田浩一, 西本卓也
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術報告 WIT2004-74

      ページ: 7-12

  • [雑誌論文] 早口合成音声の聴取実験によるテキスト音声合成の評価2005

    • 著者名/発表者名
      西本 卓也, 酒向 慎司, 嵯峨山 茂樹, 小田 浩一, 渡辺 隆行
    • 雑誌名

      電子情報通信学会技術報告 (2005年5月発表予定)

  • [雑誌論文] Galatea:音声対話擬人化エージェント開発キット2004

    • 著者名/発表者名
      西本卓也, 他23名
    • 雑誌名

      第12回インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショツプ WISS2004

      ページ: 125-126

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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