本研究では、(社)人間生活工学研究センターが保有する高齢者のIT機器の利用特性の計測データを利用し、高齢者のIT利用特性に関するデータベースを構築する。このデータベースをIT機器の開発の際に活用することにより、高齢者が無理なく使いこなせるIT機器の開発を促進する。また、一般に、高齢者は今までの経験で認知能力の低下を補い、課題を達成することができると言われている。そこで、年齢以外の属性によるIT利用特性の違いについても明らかにすることを試みた。以下、平成16〜18年度の実績を述べる。 <平成16年度> 1. データベースの構築 同一被験者に対する15件の実験結果を各種属性で検索できるデータベースシステムの構築 ユーザを情報機器に対する利用特性(使えない、使いたくない等)により類型化し、グループ間の相違を明確化し、それぞれのグループに対する設計指針の考案 <平成17年度> 1. データベースの構築 13件の実験データのデータベースシステムへの格納と整理 ユーザを少数の情報機器に対するリテラシにより類型化し、注意力に関して、グループ間の相違を明確化するとともにそれぞれのグループに対する設計指針の考案 <平成18年度> 1. データベースの構築 2件の実験データのデータベースシステムへの格納とデータの整理 ユーザを少数の情報機器に対するリテラシにより類型化し、心的負担(注意力、記憶力)に関して、グループ間の相違を明確化するとともにそれぞれのグループに対する設計指針の考案
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