研究課題
最近のディジタルカメラに代表される画像入力装置の普及に伴い、計算機で画像を処理する機会が飛躍的に増大しているが、入力装置の性能向上は必然的にデータ量増大を招き、素朴なアルゴリズムでは妥当な時間内に処理することが困難になりつつある。将来を展望したとき、データ量の爆発により処理不能に陥る危険性があり、今のうちに計算量の理論に基づいて計算困難度を数学的に解析し、それに基づいてアルゴリズムを開発することが急務である。このような観点から、本研究では、アルゴリズム理論の立場から画像に関連する諸問題に取り組んだ。学術的にはコンピュータビジョンやコンピュータグラフィックスの分野がこれに密接に関連しているが、これらの分野では問題を数学的に定式化して、その計算複雑度を解析することは余り一般的ではない。むしろ、計算機実験を通して人間の目視による判断が優先される傾向にある。本研究では画像に関連する様々な問題について、その本質を数学的に定式化することから始めて、計算複雑度を解析し、最終的には効率の良いアルゴリズムを開発することを目指している。初年度においては,画像処理に関連する幾つかの問題を数学的に定式化することから始めた。具体的には、画像の領域分割においては、学生を用いて人間の目視による領域分割実験を行い、その結果を判別分析の基準と比較することから研究を始め、画像の明度に関する等高線が領域分割にとって重要な情報を含んでいることを発見した。一様な点配置問題においても同様に人間の目視による結果との比較を行う実験を開始した。指紋認識においては既に研究が進んでいて、一部では実用化されているので、研究の目標をかなり品質の悪い画像データしか得られない場合に如何に対処するかに設定する。本年度は、画像の距離変換を用いた2値化手法の確立と、モーフォロジ演算を用いた冗長領域の除去について成果を得、3件の国際会議での発表を行った。
すべて 2004
すべて 雑誌論文 (6件)
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