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2007 年度 実績報告書

非明示的表現に対するアルゴリズムの開発

研究課題

研究課題/領域番号 16092220
研究機関東北大学

研究代表者

篠原 歩  東北大学, 大学院・情報科学研究科, 教授 (00226151)

研究分担者 竹田 正幸  九州大学, 大学院・システム情報科学研究院, 教授 (50216909)
下薗 真一  九州工業大学, 情報工学部, 准教授 (70243988)
坂本 比呂志  九州工業大学, 情報工学部, 准教授 (50315123)
石野 明  東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助教 (10315129)
キーワード最大共通部分文字列 / 回文構造 / 文字列圧縮 / フィボナッチ文字列 / アルゴリズム
研究概要

本研究は,非明示的に表現されたオブジェクトに対するアルゴリズムの開発とその計算量の解析を行うことを目的し,また同時に,効率のよいアルゴリズムの開発に適した非明示的な表現法を文字列やグラフなどの離散構造を対象として研究を展開してきた.
具体的には,直線的プログラムとして圧縮表現された文字列を対象として,繰り返し構造や共通部分を検出する問題に取り組んだ.直線的プログラムは,文字列の連結を基本命令とした代入式の列であり,種々の文法圧縮,辞書式圧縮を抽象化したものである.もしもこの直線的プログラムからもとの文字列を陽に展開してしまうと,その長さは指数的に長くなりうるため,決して多項式時間で処理を行うことができない.我々は文字列に内在する組み合わせ構造や周期に着目することにより,圧縮文字列に含まれる回文構造の検出や,最大共通部分文字列の計算を多項式時間で行うアルゴリズムを開発した.
また,漸化式として表される文字列の性質を調べた.隣接2項の漸化式で表されるフィボナッチ文字列を一般化し,隣接n項の漸化式でn-ボナッチ文字列を定義した.本研究では,任意のn≧2に対して,無限n-ボナッチ文字列における第k項目の有限n-ボナッチ文字列の最大連続出現数はk→∞のとき2+1/(φ(n)-1)に収束することを証明した.ここに,φ(n)はn-ボナッチ定数であり,特にφ(2)=(1+√<5>)/2は黄金比として知られている.さらに,nを増加させると,最大連続数はちょうど3に近づくことを示した.

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] Computing longest common substring and all palindromes from compressed strings2008

    • 著者名/発表者名
      W.Matsubara, 他5名
    • 雑誌名

      Proc.34th Int. Conference on Current Trends in Theory and Practice of Computer Science LNCS4910

      ページ: 364-375

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Reducing Trials by Thinning-Out in Skill Discovery2007

    • 著者名/発表者名
      H.Kobayashi, 他3名
    • 雑誌名

      Proc.10th Int. Conference on Discovery Science LNCS4755

      ページ: 127-138

    • 査読あり
  • [学会発表] 圧縮文字列における最長共通部分文字列および回文を求める多項式時間アルゴリズム2008

    • 著者名/発表者名
      松原渉, 他5名
    • 学会等名
      情報処理学会 第70回全国大会
    • 発表場所
      IBM東京基礎研究所
    • 年月日
      2008-03-10

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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