研究分担者 |
稲邑 哲也 東京大学, 大学院・情報理工学系研究科, 講師 (20361545)
水内 郁夫 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 特任教員 (60359651)
岡田 慧 東京大学, 大学院情報理工学系研究科, 特任教員 (70359652)
五十棲 隆勝 川田工業株式会社, 航空・機械事業部, 課長(研究職)
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研究概要 |
等身大ヒューマノイドの知能ロボットカーネルのモジュール群とそれらを統合して,対人行動創成に必要となる判断解釈系の基礎システムを実現するために,人とのマルチモーダルな対話に必要となる感覚情報処理とその実時間解釈モジュール群,記憶に基づく解釈系のソフトウェアの実装と,感覚情報処理のためのハードウェア実装を行った. a)感覚統合処理ソフトウェアの実装 視覚情報処理と聴覚情報処理を併行させて,環境状況の判断と人間の存在の知覚を行うためのソフトウェアモジュールを実装した.背景変化,両眼立体視,運動領域検出,顔認識,音源定位等のモジュールの組み合わせによって人の発見と追跡が可能となる. b)ハンドを通した密着誘導行為への反応行動の実現 ハンド部を握る,触れる,物の受け渡しを行うなどのハンド部を通した密着型誘導行為への対応に必要となるハードウェアとソフトウェアの実装を行い,手を引くことでロボットを自由に誘導歩行させることが可能となった. c)記憶主導型解釈処理モジュール群の実現 確率的に空間記憶と時間経験データを管理するシステムの実装を行い,視聴覚システムとの連結を行うことで,対話における人からの質問や命令の解釈を行うためのシステムモジュールの実装を行い,曖昧さの度合いに基づいてロボットが質問内容を判断する機構が実現された. d)人の存在知覚と行為解釈システムの実現 視聴覚統合システムに基づく人間の存在の知覚と,人の存在状態の情報から人からの働きかけに対する行為解釈に必要となる基本情報処理モジュールの設計と実装を行った.
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