研究課題/領域番号 |
16100003
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
中田 力 新潟大学, 脳研究所, 教授 (50281720)
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研究分担者 |
西澤 正豊 新潟大学, 脳研究所, 教授 (80198457)
藤井 幸彦 新潟大学, 脳研究所, 助教授 (40283014)
鈴木 清隆 新潟大学, 脳研究所, 助教授 (40303169)
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キーワード | MRI / 7テスラ / MR microscopy / 解剖学的解像度 / 超高磁場 / magnetic resonance spectroscopy / hyperpolarization / 機能画像 |
研究概要 |
MR画像学の最終ゴールは、顕微鏡レベルのMR画像、つまりは、MR microscopyを臨床に提供することにある。しかし、その確立には、いまだclearしなければならない多くの技術的問題点が残されている。本研究の目的は、疾患を限定し、対照とする微細組織に特異的な画像法を確立することにより、本邦唯一の超高磁場(7.0T)装置を用いた、高解剖学的解像度を誇る、臨床画像診断法を開発することを目的としている。 技術的なインフラ整備に主眼が置いた初年度に続き、本年度はAlzheimer病にtargetを絞った技術開発をすすめた。Knock out mouseの研究から、Alzheimer病の老人班の摘出には、80micron x 80micron x 200micronのspatial resolutionが必要なことが理解されている。本年度は、直接ヒトを対象とした検索で、このspatial resolutionに到達することを目標に、様々な技術開発がなされた。具体的には、多チャンネルphased array RF receiver coilの開発導入、極小サイズのFOVに対応可能なanti-aliasing algorithmの開発、導入を行い、現在までに、49micron x 49micron x 2mmのspatial resolutionを獲得することに成功している。また、低SAR値を実現するための7Tに適合したtailored RF pulseの導入を達成し、7Tでは不可能であると思われていた脳深部のmultiple slice撮像に成功している。来年度に開始予定のAlzheimer病患者における臨床trialを前に、現在、様々な臨床例でのmicroscopyの実践撮像を進めている。本研究にて開発された撮影技術の臨床応用は、それぞれの臨床科の主幹雑誌に報告している。
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