研究課題/領域番号 |
16101003
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
木村 啓作 兵庫県立大学, 大学院・物質理学研究科, 教授 (70106160)
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研究分担者 |
馬越 健次 兵庫県立大学, 大学院・物質理学研究科, 教授 (10116098)
八尾 浩史 兵庫県立大学, 大学院・物質理学研究科, 助教授 (20261282)
佐藤 井一 兵庫県立大学, 大学院・物質理学研究科, 助手 (90326299)
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キーワード | ナノ粒子 / 量子サイズ効果 / ナノ粒子結晶 / 単分子自己集積膜 / 自己集積超格子 / 金クラスター / 量子結晶 / 超格子構造 |
研究概要 |
1)量子サイズ効果を発現する、大きさ1〜5nm程度の金や銀ナノ粒子をメルカプトコハク酸やグルタチオン還元型存在下において金属塩水溶液のNaBH4還元によってグラムオーダーの大量合成に成功した。この開発により、結晶化に適当な質の良いナノ粒子が定常的に得られた。銀ナノ粒子においては、初めて蒸気拡散法を適用しサイズ分布幅の広い主発粒子から2次元、3次元格子配列を気/水界面に形成し、その構造を電子顕微鏡観察により明らかにした。金ナノ粒子においては光学活性を持つペニシルアミンを配位子とする大きさ1nm以下の金クラスターを作成し、元々光学活性のない金コア部に光学活性が発現する事を円偏光二色性の測定により見いだした。すなわち、有機配位子が金属部分の電子状態を変調した事を見いだした。 2)グルタチオン還元型のアミド基をメチル基によって保護した配位子を用いて、金ナノ粒子結晶においてはじめて各種の5回対称を持つ大きさが数ミクロンに及ぶナノ粒子結晶を大量に得た。主に走査型電子顕微鏡を用いてミクロンからナノまでの連続的なスケールでの表面構造解析を行ない、各種のミスフィットが5回対称の原因であることを明らかにした。 3)MSA修飾金ナノ粒子を用い水素結合性の分子、ピリジンカルボン酸やプロピオン酸の存在下で粒子結晶を作成すると、これら結合分子が自動的にナノ粒子間に挿入され、結晶構造パラメーターを調節できることを見いだした。 4)MSA修飾金ナノ粒子の堆積膜を用いて電気伝導度の測定を室温より20Kまで行い金属的な伝導度を示すことを見いだした。さらに詳細な測定を継続中である。 5)シリコンサブオキシドを出発原料として用い溶液に均一分散したシリコンナノ粒子の作成と各種集積体の作成を行った。Siナノ粒子の2次元構造化に成功した。
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