研究課題/領域番号 |
16104002
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
小澤 徹 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (70204196)
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研究分担者 |
新井 朝雄 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (80134807)
中村 玄 北海道大学, 大学院・理学研究科, 教授 (50118535)
福泉 麗佳 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助手 (00374182)
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キーワード | 非線型波動方程式 / 非線型シュレディンガー方程式 / 非線型ディラック方程式 / 非線型双曲型方程式 / 非線型分散方程式 |
研究概要 |
本年度は非線型波動方程式、非線型シュレディンガー方程式、非線型ディラック方程式を主に研究した。 非線型波動方程式については、単独冪自己相互作用の下での自己相似解の存在を研究した。Pecher,肥田野のアプローチでは空間次元を高次元化するのは困難な為、重み付きストリッカーズ評価を導入する事で解決を探求した。その結果球対称性の枠組の下で高次元化に成功した。ローレンツ不変な斉次重み付きストリッカーズ型評価は新しいものである。球対称性を外す試みは現在進行中である。 非線型シュレディンガー方程式については、積分型相互作用の下での長時間的挙動を研究した。修正散乱作用素の存在については研究代表者が10年前に証明しているが、初期値問題の解については未解決であった。林・ナウムキンの理論を再構成し、論法を縮小写像の方法に集約する方法を提案する事で、解の長時間的挙動を完全に記述する事が出来た。 非線型ディラック方程式については、非線型項の効果を消滅させるデータの構造の研究と空間3次元における有限エネルギー解の大域的存在を研究した。前者についてはデータの構造を、ディラック行列の表現論と新しい不変量との関係を見出す事により、明らかにする事が出来た。後者については球面上のソボレフ空間を導入し、末端型ストリッカーズ評価を得る事で、大域解の存在を証明した。
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