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2007 年度 研究成果報告書概要

ハイブリッド量子分子動力学法に基づくトライボケミカル反応シミュレータの開発

研究課題

研究課題/領域番号 16106003
研究種目

基盤研究(S)

配分区分補助金
研究分野 設計工学・機械機能要素・トライボロジー
研究機関東北大学

研究代表者

宮本 明  東北大学, 未来科学技術共同研究センター, 教授 (50093076)

研究分担者 久保 百司  東北大学, 大学院・工学研究科, 教授 (90241538)
DEL Carpio Carlos A.  東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (20231053)
高羽 洋充  東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (80302769)
遠藤 明  東北大学, 大学院・工学研究科, 准教授 (90344704)
古山 通久  東北大学, 大学院・工学研究科, 助教 (60372306)
研究期間 (年度) 2004 – 2007
キーワードハイブリッド量子分子動力学法 / トライボケミカル反応 / シミュレータ開発 / 潤滑油添加剤 / 化学反応 / 機械的摩擦 / 高速化量子分子動力学法
研究概要

最近,化学反応を含むトライボロジー現象いわゆるトライボケミカル反応の電子レベルでの解明に対する要求が高まってきているが,トライボケミカル反応を解明可能な理論計算プログラムは皆無である.本研究では,研究代表者が開発してきた高速化量子分子動力学プログラムColorsと,分子動力学法に基づき原子レベルでのトライボロジー現象の解明が可能なトライボロジーシミュレータTRIBOSIMを統合化し,トライボケミカル反応ダイナミクス解明可能なトライボケミカル反応シミュレータを世界に先駆けて開発し,これを活用した電子レベルでのトライボロジー材料・プロセスの理論設計を行うことを目的とした.平成16〜17年度は当初の計画通り,上記プログラムの統合化によるトライボケミカル反応シミュレータの開発,ハイブリッド量子分子動力学法プログラムHybrid-Colorsの開発とこれに基づくトライボケミカル反応シミュレータの開発,に成功した.平成18年度には,エンジンオイルのフリクション低減用添加剤ジアルキルジチオカルバミン酸モリブデン(MoDTC)の酸化鉄基板上での化学反応ダイナミクスを検討したところ,MoDTC分子のアルキル基が解離し最終的にはMo-S結合が酸化鉄基板上に残るという化学反応ダイナミクスが得られた.また,エンジンオイル用リン酸エステル系極圧添加剤であるリン酸トリメチルのトライボケミカル反応ダイナミクスについても,摩擦条件下においてのみ鉄とリン酸トリメチルの酸素原子が結合することが解明された.平成19年度には,MoDTCより境界潤滑下,摩擦界面に形成する二硫化モリブデン(MoS_2)の境界膜間すべり現象に起因する摩擦緩和において,MoS_2の異なる原子層間の硫黄原子どうしのクーロン反発の寄与が大きいことをはじめて解明した.以上より本研究で開発したトライボケミカル反応シミュレータがトライボケミカル反応やトライボロジー特性解明において非常に有効であることが示された.

  • 研究成果

    (4件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] 量子分子動力学法に基づくトライボロジーシミュレータの開発とトライボケミカル反応ダイナミクスヘの応用2007

    • 著者名/発表者名
      小野寺拓, ら
    • 雑誌名

      トライボロジスト 52

      ページ: 488-494

    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Development of Tribology Simulator Based on Quantum Chemical Molecular Dynamics and Its Application to Tribochemical Reaction Dynamics2007

    • 著者名/発表者名
      Tasuku Ondera, et al.
    • 雑誌名

      Tribologist 52

      ページ: 488-494

    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より
  • [学会発表] 計算化学手法によるMoS_2潤滑被膜の超低フリクション特性に与える基板表面状態の影響2007

    • 著者名/発表者名
      森田祐輔, ら
    • 学会等名
      トライボロジ-会議2007秋
    • 発表場所
      佐賀大学本庄キャンパス
    • 年月日
      2007-09-28
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] Effect of Surface State on Super-low Friction of MoS_2 Tribofilm by Computational Method2007

    • 著者名/発表者名
      Yusuke Morita, et al.
    • 学会等名
      Tribology Conference 2007 Fall
    • 発表場所
      Honjo Campus, Saga University, Saga, Japan.
    • 年月日
      2007-09-28
    • 説明
      「研究成果報告書概要(欧文)」より

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公開日: 2010-06-09  

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