研究分担者 |
早川 直樹 名古屋大学, 工学研究科, 助教授 (20228555)
加藤 克巳 名古屋大学, 工学研究科, 助手 (20293665)
小島 寛樹 名古屋大学, エコトピア科学研究機構, 助手 (00377772)
JUENGST Klaus-Peter カールスルーエ研究センター, 技術物理研究室, 主任研究員
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研究概要 |
本研究は,限流機能を具備した高温超伝導変圧器として,平成12〜13年度基盤研究(B)および平成14〜15年度基盤研究(A)を通じて着想・設計・製作・試験・解析・評価した「高温超伝導限流変圧器(High Temperature Superconducting Fault Current Limiting Transfomer : HTc-SFCLT)」の研究成果を踏まえて,HTc-SFCLTの大容量化・低損失化・最適化およびその検証を目的とするものである.本基盤研究(S)プロジェクトの初年度である平成16年度においては,以下の研究成果が得られた. (1)HTc-SFCLTの変圧器巻線かつ限流素子であるBi2212/CuNi複合バルクコイルの直列・並列接続時における通電・電圧分担・抵抗発生特性を取得し,直列接続によるHTc-SFCLTの高電圧化の見通しを得るとともに,並列接続による大容量化への課題を明らかにした. (2)HTc-SFCLTの最適設計に向けた基礎データとして,HTc-SFCLTの故障・クエンチ・限流動作後における超伝導状態への自己復帰特性および自己復帰限界を実験的に見出した. (3)HTc-SFCLTの限流動作・超伝導復帰特性を解析するシミュレーションプログラムを開発して実験結果を検証するとともに,限流動作中におけるBi2212/CuNi複合バルクコイルの温度上昇過程を評価した. (4)Bi2212/CuNi複合バルクコイルを過冷却液体窒素(65K)中に浸漬して通電・抵抗発生特性を取得し,大気圧液体窒素(77K)中の特性と比較することにより,限流特性の評価方法を検討した. (5)Bi2212/CuNi複合バルクコイルに外部磁界を印加して通電・限流試験を行い,発生抵抗の外部印加磁界依存性を明らかにした.
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