研究課題/領域番号 |
16108003
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 英明 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (80093243)
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研究分担者 |
西森 克彦 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (10164609)
竹家 達夫 奈良先端技術科学大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (60112330)
眞鍋 昇 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80243070)
佐々田 比呂志 東北大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (90158931)
松本 浩道 東北大学, 大学院・農学研究科, 助手 (70241552)
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キーワード | TAP発現ベクター / GDF-9遺伝子 / 体細胞初期化能 / ミトコンドリア置換 / FLIP / iRNA法 / ES細胞 / ギャップ結合構成コネクシン遺伝子 |
研究概要 |
1)卵子(卵胞)分化のメカニズムについて卵母細胞・卵胞に発現する遺伝子を網羅的に同定するため卵胞発育段階ごとのDNAライブラリーを作成した。卵母細胞の発育・成熟・死滅に伴って発現する遺伝子を同定する準備が完了した。卵胞膜血管内皮細胞のアポトーシス誘起メカニズムを明らかにすることを目的として卵胞基底膜と血管新生の相関を明らかにした。TAP発現ベクターを用いてGDF-9遺伝子を卵巣に導入し、初期卵胞のアポトーシス抑制・発育促進を可能にした。 2)卵成熟誘起のカスケードと受精能・体細胞初期化能の発現に強い相関のあることを示し、特にブタ、ラットにおいて体細胞初期化能を相対的に強く発現する体外成熟培養法を明らかにした。現行の核移植技術では、ドナー細胞の核とミトコンドリアが別個体由来となる。レシピエント卵(除核未受精卵)のミトコンドリアをドナー細胞のミトコンドリアで置き換え、核のみを導入する方法の確立を目指し、ドナー細胞からの移植のためのミトコンドリア調整法の完成を目指しているが、完成には至っていない。 3)細胞死受容体の細胞内ドメインと特異的に結合して、細胞内でアポトーシスシグナルの伝達を阻害するFLIPを同定し、それを過剰発現させると細胞死を抑制し、iRNA法で発現阻止すると細胞死が誘導されることを明らかとした。 4)ES細胞からの卵子誘導/卵胞様構造体形成系を立ち上げるために必要なベクター類の構築を行った。現在、それらをES細胞に導入、発現を試みている段階である。 5)ブタ精製卵母細胞からcDNAライブラリーを作成し、ギャップ結合構成コネクシン遺伝子の網羅的探索を行った。現時点で、Cx45、Cx60の発現を見出しているが、マウス卵でその発現が報告されているCx37の発現は捕らえられていない。
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