研究課題/領域番号 |
16108003
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
佐藤 英明 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (80093243)
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研究分担者 |
西森 克彦 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (10164609)
竹家 達夫 奈良先端科学技術大学院大学, バイオサイエンス研究科, 教授 (60112330)
眞鍋 昇 東京大学, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (80243070)
佐々田 比呂志 東北大学, 大学院・農学研究科, 助教授 (90158931)
松本 浩道 東北大学, 大学院・農学研究科, 助手 (70241552)
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キーワード | 卵胞発育 / 卵胞閉鎖 / VEGF / CD44 / CD44 antigen glycosylation / ミニブタ体細胞クローン / 未成熟卵子凍結保存法(SWEID) / Connexin 43 |
研究概要 |
1)ラット卵胞発育と卵胞膜におけるVEGF120及び164F, angiopoietin及びそれらのレセプターの発現を解析し、hCG投与により、発現が上昇することを確認した。また、自然発情を示すラット卵巣にVEGF120及び164を直接注入することにより卵胞血管網の増殖が誘起され、血中エストリジェン濃度が上昇した。また、排卵数も有意に上昇し、排卵卵子はすべて受精し、新生子に発育した。 2)ブタ卵胞閉鎖に関わるCD44,CD44 antigen glycosylationの役割を解析し、これらの分子がマクロファージによる顆粒膜細胞の貪食に関係することを明らかにした。 3)初期卵胞の分化に基底膜形成が関わること、また基底膜形成にヒアルロン酸が関わることを明らかにした。 4)ブタ及びラット卵巣におけるConnexin43の発現とその生理機能を明らかにした。 5)LGR4/Gpr48遺伝子が2次、3次卵胞で発現することを示したが、LGR4/Gpr48遺伝子欠損マウスは致死であった。 6)死滅を免れた卵巣卵が体細胞クローンなどの除核未受精卵の体外受精に使えるか否かを検討した。死滅を免れた体外成熟卵子を用いてミニブタ体細胞クローンの誕生に成功した。 7)Maturation promoting factorの発現レベルの高いブタ成熟卵子を用いた再構築胚は早期染色体凝縮を誘起することを明らかにした。 8)MetaphaseIIで分裂を人為的に停止させる方法により、受精・発生能力の高い成熟卵子を得ることに成功した。 9)卵巣の未成熟卵子の凍結保存に取り組み、ブタ未成熟卵子を遠心し、偏在した脂質を細胞質から除去し、ガラス化凍結保存し、成熟卵子を得た。段階的に耐凍剤に曝露する新し凍結保存法(SWEIDと命名)を考案し、凍結保存マウス未成熟卵子由来の新生子を得ることに成功した。
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