研究課題/領域番号 |
16109008
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
鈴木 直樹 東京慈恵会医科大学, 医学部, 教授 (40147327)
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研究分担者 |
服部 麻木 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (90312024)
鈴木 薫之 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (20338908)
大竹 義人 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (80349563)
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キーワード | 内視鏡型手術ロボット / 画像誘導システム / Data Fusion / 触覚提示 |
研究概要 |
昨年度までに行ってきたData Fusion画像誘導システムとhaptic feedbackシステムを、ロボットアームを装備した内視鏡本体に融合し、相互的な動作の干渉、各機能のテストをファントム実験、摘出臓器実験によって行い、Data Fusion機能を持つhaptic feedback付のロボットシステムとした。このシステムにより、ブタを用いた動物実験において、内視鏡ロボット自体の操作性、また左右のアームの動作特性、それぞれのアームの可動範囲などの検討を行った。このhaptic feedbackを行う情報源として左右それぞれ3本のロボットアームを駆動するワイヤの張力の変化を利用する手法を開発した。 画像誘導システムのためのData Fusion機能については、本年度導入を行った超音波断層装置をシステムに組み込み、術野周辺の状況を更新しながらのナビゲーションを可能とするようにした。この手法を用いることで、内視鏡ロボットが消化管内で作業を行う際に、内視鏡ロボットの状況と周辺の軟部組織の状況をup dateしながら画像誘導するための手法と必要な周辺ソフトウエアの開発を行った。また必要に応じて生理食塩水を注入して計測するためのprocedureも決定し、結果として手技の進行に応じて変化する術野の状況をリアルタイムでナビゲーションに反映させることが可能になった。 ブタを用いた動物実験において、胃内、十二指腸内に部位を特定したEMR(内視鏡的粘膜切除術)を繰り返し、ロボットアームの特性、haptic feedbackの特性、さらに画像誘導装置の性能評価を行い、基礎的なデータの収集に勤めた。またステレオCCDカメラアッセンブリ周辺部位、およびロボットアーム自身の小型化を努力し、結果的に先行システム先端部の体積比として、ほぼ80%のサイズの内視鏡ロボットを構築した。 今後、システムの安定性、体内での内視鏡ロボット全体の安全性を検討してから臨床試験に進みたいと考えている。
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