研究課題/領域番号 |
16200004
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
有澤 博 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 教授 (10092636)
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研究分担者 |
長尾 智晴 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 教授 (10180457)
後藤 敏行 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 教授 (30234991)
富井 尚志 国立大学法人横浜国立大学, 大学院・環境情報研究院, 講師 (40313473)
井上 登美夫 横浜市立大学, 医学部, 教授 (80134295)
根本 明宜 横浜市立大学, 医学部, 医療情報部長 (20264666)
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キーワード | 医学画像処理 / 自動診断システム / エキスパートシステム / PET画像診断 / ガン自動診断 / 医学画像データベース / ストリーム処理 / 3次元画像処理 |
研究概要 |
本研究課題の初年度として、全身PET画像データを用いたガン診断支援のアルゴリズム構築のための、基本的な方針を決定し、その有用性を検証した。 本研究では、専門家である読影医師の診断手順をできるだけ忠実にコンピュータ上で模擬することを試みた。そのためにまず読影の現場を取材し、そこで医師が体の部位(臓器)ごとに、手順的に基本オペレーションを繰り返して診断を行っていることを確かめた。そこで基本オペレーションを画像処理オペレータとして実装し、判断の手順についてはストリーム処理言語MDPLを考案してこれを用いることとした。MDPLで記述された言語は、ユニットと呼ばれる単位の間を構造化された中間データが流れていくうちに診断に必要なデータの抽出、付加、判断が行われるようになっている。またユニットごとに事前・事後のデータを可視化することが出来るので、ユニットの機能の妥当性チェックや、使われている基本オペレータのチューニングも可能である。 以上の考え方のもと、研究分担者の所属する横浜市立大学附属病院の放射線科で行われている実際の読影手順をMDPLで記述し、その診断アルゴリズムを実行するインタプリタを試作して有効性を検証した。同一のアルゴリズムを20症例に適用して診断性能を調べたところ、医師から見て異常所見の約半数を異常と判断した。逆に異常所見を正常と誤診したケースは1件もなかった。次年度以降、アルゴリズムの精度をあげ、臨床実験につなげてゆきたい。
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