研究概要 |
今や情報流通・共有のグローバルなインフラに成長したWWW(Web)の情報空間を知能化することによって,個人,組織,社会の創造性を高める情報空間にすることに向けて,以下の研究を進め,成果を得た. 1)複数文書の自動要約,特に抜粋によって得た文の順序決定による要約の作成法.(この順序決定法に取り組んだのは世界初であり,成果を挙げた.) 2)Web情報のダイナミック性に着目し,ニュース等のフロー型情報の指定した話題に対するテンポラル(経時的)要約法とシステムの開発 3)Webの辞典的利用を図るWeb情報からの用語説明の抽出 4)Web情報からの研究者を対象とする人間関係ネットワークの抽出,及び研究集団のテーマ等を含むキーワード抽出.この研究は国際的にも注目され,良い評価を受けるようになってきている. 5)Semantic Computingプロジェクト(Webコンテンツ・レベルのコンピュータによる活用を可能にする石塚らによる日本発の次世代Web基盤構築を目指すプロジェクト)と連動したWebテキスト文の知能化,特にテキストからのルール型知識の抽出と,それによる断片的知識の組合せによる推論を可能にする知識表現機構の開発.(この関係で2005年5月に国際ワークショップ(WWW2005 Workshop on Semantic Computing Initiative)をオーガナイズしている.) 6)Web情報も活用するチャンス発見のフレームワークの構築と実証的研究 2004年度は3年の研究期間の初年度であったが,以前からの研究を活かして,以上の課題について一定の成果を挙げることができた.今後,これらの研究の発展と充実を図っていく予定である.
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