研究分担者 |
浅田 稔 大阪大学, 工学研究科, 教授 (60151031)
板倉 昭二 京都大学, 文学研究科, 助教授 (50211735)
細田 耕 大阪大学, 工学研究科, 助教授 (10252610)
宮下 敬宏 (株)国際電気通信基礎技術研究所, 上級研究員 (50332771)
神田 崇行 (株)国際電気通信基礎技術研究所, 上級研究員 (90374107)
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研究概要 |
環境に設置されたセンサとロボットを統合した,知的な情報システムの実現に向けて,研究に取り組んできた.18年度においては,研究計画書で掲げた研究サブテーマの内,特に,B.環境一体型ロボットの開発,C.センサ間相関構造の理解,D.環境一体型ロボットシステムの実現について研究に取り組んだ.以下のその概要を述べる. B.環境一体型ロボットの開発に関しては,人間型ロボット(車輪移動)と人間酷似型ロボット(アンドロイド)と複数種の多数のセンサからなるセンサネットワークを統合したシステムを完成させた. C.センサ間相関構造の理解においては,システムの概念設計を進めるとともに,人間やロボットの行動と環境に設置されたセンサとの間に,安定に観測される相関関係を発見し,それをもとに,人間やロボットの行動認識を行うシステムを実現した.具体的には,カメラの映像,ロボットや人間に搭載されたジャイロセンサ,床センサ間での相関関係を検出,利用できるようになった. D.環境一体型ロボットシステムの実現に関して,昨年度までに実現した案内ロボットは,センサノイズや,ロボットの異常行動に対して,十分な安定性を持たなかった.その問題に対し,パーティクルフィルタを用いて,自らの状況把握を多数の仮説を元に行い,瞬時の状況把握に失敗しても,自らエラーリカバリができるロボットを実現した.これにより,ほぼ失敗なく案内ができるようになった,このような多数の仮説を保持しながら,環境に設置されたセンサから時々刻々得られる情報を元に,常に仮説を検証するロボットの実現は他に例を見ない.
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