研究分担者 |
山田 秀 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科, 助教授 (60260965)
仁科 健 名古屋工業大学, 大学院・おもひ領域, 教授 (60115681)
天坂 格郎 青山学院大学, 理工学部, 教授 (90327289)
吉田 健一 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科, 教授 (40344858)
牧本 直樹 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科, 助教授 (90242263)
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研究概要 |
平成16年5月に名古屋で開催したキックオフシンポジウムでは,数恒シミュレーションの結果を統計解析することによる技術開発の加速の必要性が提起され,関連する研究テーマが包括的に抽出された。特に、デンソーの高橋朗会長から、産業界のニーズと米国研究機関が提唱するシミュレーションのVerificationとValidationへの留意に関する示唆がり、それに基づく研究方針が議論された.その後,課題探索班を名古屋で、課題解決班、理念班を筑波大学東京キャンパスで、原則月1回開催し、研究活動を推進した。理念的成果としては,シミュレーションに基づく技術開発の品質保証体系を整理すると共に、技術開発のプロセスを価値選択,価値の技術モデルへの変換,モデルによる最適化,価値の市場実現の4ステージに分解し,それぞれに必要な統計科学的原理(技術開発の文法)を探索することができた.研究課題探索については,自動車・電気・化学産業界の多様な数値シミュレーションベースの技術開発事例をヒアリングし、その問題点を分析し,数値シミュレーションにおける合わせこみの問題の解決を最重要課題とし,その解決のための新たな実験計画について提唱した.課題解決班も数値シミュレーション最適化ステージにおける実験計画とモデル選択手続きを提唱すると共に、課題探索班から提起された複雑な形状を持つ応答の近似モデルなどの試行的開発に至った.また,情報システム化班は、現時点での技術開発加速のための情報システムに関するサーベイも,数値最適化システム,数値シミュレーション支援システムなどについて行い,どのような統計科学的方法が商用情報システムで活用されているかをほぼ把握した.以上の研究成果について国際的な研究者と意見交換を行うために,平成17年1月にワークショップを実施した.ここでは,価値発見のためのナレッジマネジメントとその支援手法,QFDによる総合的な品質確保,一様計画,ノンパラメトリックなモデル化による最適化の意義,社会のコミュニケーションに関する構造の計量など多様なテーマが議論された.
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