研究課題/領域番号 |
16200021
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
椿 広計 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科, 教授 (30155436)
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研究分担者 |
山田 秀 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科, 助教授 (60260965)
天坂 格郎 青山学院大学, 理工学部, 教授 (90327289)
吉田 健一 筑波大学, 大学院ビジネス科学研究科, 教授 (40344858)
寺野 隆雄 東京工業大学, 大学院・総合理工学研究科, 教授 (20227523)
桑嶋 健一 筑波大学, 大学院・ビジネス科学研究科, 助教授 (50313086)
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キーワード | シミュレーション工学 / 解析・評価 / 品質管理システム / 統計数学 / リスクマネジメント / モデル化 / ディジタルエンジニアリング / 実験計画法 |
研究概要 |
昨年度に引き続き、技術開発を加速するための系統的方法、「技術開発の文法」の体系化、とりわけ、シミュレーション技術と管理技術との融合を重点課題として、理念、品質保証体系、個別管理技術の開発、最新科学技術に実装すべき統計的原理、現在の支援ソフトウェアの問題などを研究した。特に、昨年度末に行った国際ワークショップ、本年度8月に実施した研究集会での研究成果を山田(課題解決班リーダー)、椿(研究統括)、仁科(課題探索・方法適用班リーダー)がとりまとめ、英文研究論文集の編集を開始した。このため、内外の研究者に特定の研究課題に関する論文執筆を求め(招待論文)、あるいは、投稿論文を公募・審査し、"The Grammar of Technology Development"として、約20報からなる論文集が、ほぼ来年度初めには公刊の予定である。また、理念班を中心に、「実学」としての統計科学概念整備を行う一方、ディジタルエンジニアリング時代の品質保証体系や支援ソフトウェア構築に必要な外部情報について、日野自動車、数理システム、みずほ総研など5社の産業界のヒアリングを進めた。また、ボルト締結部ひび割れという製造業共通的かつ一般的な問題を数値シミュレーションで解決できない原因などについても、ケースとして各社技術者との意見交換を進めた。なお、科学技術開発のリスクマネジメントなどについても独自の研究活動を実施した。 なお、特に主要な成果としては、下記のようなものが挙げられる。 1)理念班では技術開発プロセスを特徴付ける「価値選択」、「変換」、「最適化」、「価値注入」の4ステージモデルの各段階に従来の管理技術をマッピングしたこと。また、これら価値選択に関わるリスクとチャンスのマネジメント技術について総括的なとりまとめを行い出版を行った。 2)課題解決班、課題探索・方法適用班では最適化ステージにおいて、シミュレーション技術をベースとした新たな実験計画法の課題とそれを解決するための「一様計画」、「非ブラックボックス型ネットワークモデル当てはめ」、「田口メソッドと応答曲面法の融合」などについて、一定の方法論を議論し、一部が公表できたこと。さらに、次世代通信技術などの効率を画期的に加速する統計技術の提唱したこと。
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