研究分担者 |
大瀧 慈 広島大学, 原爆放射線医科学研究所, 教授 (20110463)
折笠 英樹 富山医科薬科大学, 医学部, 教授 (20245038)
浜田 知久馬 東京理科大学, 工学部, 助教授 (50324611)
松山 裕 東京大学, 大学院・医学研究科, 助教授 (20282618)
藤田 利治 国立保健医療科学院, 疫学部, 室長 (30175575)
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研究概要 |
本年度の大きな研究テーマとして,特に医薬品の市販後の安全性情報の集積とその分析のための方法論について調査・研究した.具体的には,2004年7月に成蹊大学にて「医薬品の市販後安全性情報の集積とシグナル検出」をテーマにシンポジウムを開催し,研究代表者の岩崎および研究分担者の藤田の講演を始めとする4件の研究発表があった.参加者も百名を越え,本研究テーマの重要性が明らかにされた.その後,同じ内容のセミナーを大阪および浜松にて開催し,それぞれの会場に多くの参加者を得た.また,本研究テーマの研究者をフランスから招聘してセミナーを開催し,EUに置ける取り組みなどの情報の提供を得た.ここでの研究内容は,データマイニング手法を用いた市販後医薬品の副作用情報の自発報告データベースの活用に関するものであり,諸外国で既に実施されている各手法を吟味するとともに,日本独自のシステムにあった手法は何かを探ろうと試みている.なお,本研究内容は,医薬品医療機器総合機構の中期計画に取り込まれる予定であり,藤田が座長を務め岩崎も委員の一員である検討委員会にて引き続き検討されることになっている. 医薬品開発では実験研究が主であるが,薬剤の有用性は疫学的な観察研究に委ねられる場合も少なくない.その意味で,実験研究および観察研究における統計的因果推論は重要な研究課題である.米国からこの分野の第一人者であるP.R.Rosenbaum教授を招き,東京および京都にてシンポジウムおよびセミナーを開催し,岩崎および研究分担者の松山をはじめとする何人かの研究者による統計的因果推論に関する研究報告を行なった. その他,東京吉祥寺にて月例研究会を催し,内外の研究者の研究発表ならびに討論を行なった.本科学研究費の活動状況はホームページwww.kakenbio.comにて逐次報告している.
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