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2007 年度 実績報告書

グリア細胞発生ドメインマップの作製-グリア細胞機能多様性の細胞生物学的基盤

研究課題

研究課題/領域番号 16200028
研究機関生理学研究所

研究代表者

池中 一裕  生理学研究所, 分子生理研究系, 教授 (00144527)

研究分担者 小野 勝彦  生理学研究所, 分子生理研究系, 准教授 (30152523)
等 誠司  生理学研究所, 分子生理研究系, 准教授 (70300895)
竹林 浩秀  生理学研究所, 分子生理研究系, 助教 (60353439)
キーワードOlig2 / アストロサイト / オリゴデンドロサイト / Cre / loxP / タモキシフェン / 前脳 / GLAST / PDGFα受容体
研究概要

前年度までに、前脳領域における転写因子Olig2(脊髄ではオリゴデンドロサイトと運動ニューロンの分化に必須である転写因子)の発現パターンと、時期特異的なCreリコンビナーゼの誘導による細胞系譜の解析を行った。本年度はこれを発展させて、Olig2系譜グリア細胞の細胞種とOlig2のグリア細胞産生における機能を解析した。胎生後期の大脳皮質でOlig2を発現している細胞では、約50%がGLASTを、40%がPDGFα受容体を発現しており、大半がグリア前駆細胞であることが明らかにされた。また胎生早期に前脳腹側部でOlig2を発現していた細胞は、3-5日間でOlig2の発現を停止し、このような細胞は多くがニューロンに、一部はアストログリア前駆細胞に分化していた。したがって、胎生早期の前脳0lig2ドメインからは主にニューロンが産生され、グリア細胞の多くはこれ以外のおそらく前脳背側部のOlig2発現細胞に由来するものと考えあれる。Olig2の欠損で前脳領域でもオリゴデンドロサイトの数が激減することがすでに報告されているが、この領域でのアストロサイトの発生におけるOlig2の機能は議論の的となっている。我々の解析では、Olig2の欠損により大脳皮質でアストロサイト前駆細胞の数(もしくは密度)が半減するのに対し、前脳基底部では大きな変化は見られなかった。以上の結果から、前脳領域ではOlig2発現細胞はグリア前駆細胞であること、および領域特異的にアストログリアの分化を正に調節していることが明らかとなった。
これらの成果の一部は、Developmental Biologyに投稿しrevised versionの査読を受けている段階である。

  • 研究成果

    (1件)

すべて 2008

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] ニワトリ胚への新規遺伝子導入法を用いた領域特異的な恒久遺伝子発現2008

    • 著者名/発表者名
      後藤 仁
    • 学会等名
      神経発生討論会
    • 発表場所
      岡崎
    • 年月日
      2008-03-13
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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