研究課題/領域番号 |
16200029
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
芹川 忠夫 京都大学, 医学研究科, 教授 (30025655)
|
研究分担者 |
庫本 高志 京都大学, 医学研究科, 准教授 (20311409)
真下 知士 京都大学, 医学研究科, 産学官連携准教授 (80397554)
篠原 隆司 京都大学, 医学研究科, 教授 (30322770)
|
キーワード | ラット / てんかん / ミュータジェネシス / エチルニトロソウレア / クロラムブチル / 疾患モデル / てんかん遺伝子 / 遺伝子改変ラット |
研究概要 |
1.エチルニトロソウレア(ENU)によるてんかん遺伝子変異ラットの作製 昨年度に引き続き、ENUを投与したF344/NSlc系統の雄ラットに同系統の雌ラットを交配して、ENU誘発突然変異Glラットを作製した。平成17-18年度と併せて約5000頭分のG1雄ラットの尾からゲノムDNAを抽出して保存すると共に、精巣上体尾部から精子を採取して凍結保存した(ラットミュータントアーカイブ5000と呼称)。 我々が開発した点突然変異を効率的に検出するスクリーニング方法(MuT-POWER)により,このラットミュータントアーカイブをてんかん関連遺伝子についてスクリーニングした結果、合計18個の点突然変異を検出した。そのうちのSCN1A遺伝子中にミスセンス(アミノ酸)変異をもつSCN1Aラットは、PTZ誘発けいれん感受性および熱刺激誘発けいれん感受性を示した。ヒトと同じSCN1A遺伝子にミスセンス変異を持ち、上記の表現型を示すこのラット系統は、全般性てんかん熱性けいれんプラス(GEFS+)患者のモデルとして有用であると考えられる。 2.クロラムブチル(CHL)によるてんかん候補遺伝子破壊ラットの作製 昨年度に検出した劣勢遺伝変異ラットのうち、矮小形質を示す個体の系統化を進めた。雌雄共に不妊であるため、ヘテロ個体の雌雄を交配することにより6世代目に達した。 本研究により開発したラットアーカイブ5000とラット系統については、ナショナルバイオリソースプロジェクト「ラット」に寄託して、ヒト疾患モデルラットの開発と利用に供する。
|