研究課題/領域番号 |
16200033
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐久間 一郎 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 教授 (50178597)
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研究分担者 |
神保 泰彦 東京大学, 大学院・工学系研究科, 助教授 (20372401)
正宗 英津子 (小林 英津子) 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 講師 (20345268)
児玉 逸雄 名古屋大学, 環境医学研究所, 教授 (30124720)
李 鍾国 名古屋大学, 環境医学研究所, 助教授 (60303608)
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キーワード | 不整脈 / 細胞培養 / 光学測定 / 電極アレイ / 電気刺激 / 再生医療 |
研究概要 |
微小電極アレイによる細胞膜電位計測・電気刺激と光学的細胞興奮マッピングの統合により、心筋細胞の機能を多角的に評価する新たなシステムの開発を目指している。平成17年度は、(1)培養心筋細胞の電気・光同時計測システムの構築、(2)フィードバック電気刺激による心臓興奮伝播制御技術の開発を進めた。 (1)培養心筋細胞の電気・光同時計測システムの構築:電気信号計測手法として電極アレイ法による活動電位の細胞外多点記録、光信号計測手法として冷却CCDによる細胞内カルシウムイオン濃度計測を利用し、両者を統合したシステムを構築した。新生ラットから摘出した心筋細胞が、培養開始後3日目から拍動を示し、この活動が成長と共に広範囲に渡る同期拍動現象へと発展していくこと、拍動が活動電位の発生と同期しており、さらに細胞内Caイオン濃度の上昇を伴う現象であることを確認した。活動電位の発生と細胞内Caイオン濃度変動との関係は、発達段階に依存して変化し、また疾患を含む細胞の内部状態を反映している可能性がある。この相関関係に焦点を当てた計測を今後重点的に進める。 (2)フィードバック電気刺激による心臓興奮伝播制御技術の開発:昨年度に引き続き、ウサギのランゲンドルフ灌流心を用いた光学的細胞興奮マッピングと電気刺激システムとの統合を進めた。電位感受性色素(Di-4-ANEPPS)による蛍光像から興奮伝播の時空間パターンを可視化し、興奮後再分極完了の時点から一定の時間遅れをもって刺激パルスを印加する実験を行った。電気刺激により興奮伝播パターンを変化させられる場合があることが確認できた。
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