研究概要 |
臨場感のある穿刺トレーニングシステムおよび腹腔鏡手術トレーニングシステム開発を目的に研究を行っている.従来のシステムでは,立体画像表示を平面ディスプレイ上に行っていたが,CRTとハーフミラーを用いて立体像を通常の患者位置と同じ水平面上に表示するシステムを構築した.さらに,赤外LEDカメラを用いて顔位置を追跡可能なシステムとして実際の穿刺を行う環境を構築した.本システムは,日本VR医学会で発表し最優秀論文賞(SUEMASU AWARD)を受けた.さらに,内視鏡の腹腔内での追尾するシステム開発も行い投影形プロジェクターと合わせて新しい腹腔鏡手術トレーニングシステムも開発している.本システムを豚の胆嚢摘出手術にも適用し,従来手法よりも手術の効率が良いとの評価も受けている. 中心静脈穿刺および腰椎穿刺トレーニングシステムについては,簡易ハプテックデバイスを用いて新しい反力生成モデルを実装したシステムを完成し,千葉大学附属病院生涯医療研修センターへ搬入した.現在,研修医に本トレーニングシステムによる穿刺トレーニングを実施中である.本システムのトレーニング効果について各種データを記録,解析中である.偏角分光画像とCT画像との融合については,CT画像へ肌の分光画像を合成するシステムを開発し穿刺トレーニング用画像に実装している.また,6軸ハプテックデバイスを用いてメスによる切開プロセスも開発中である.
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