| 研究概要 |
本研究は子どもの体力向上プログラムの実践的検証と,そのための運動,遊び,生活習慣改善に関する科学的根拠を総合的に解明するものであった.子どもの体力向上プログラム作成のために検証する科学的根拠は,a)走・跳・投などのスポーツに基礎的運動の成就・習熟を決定する主要動作,b)健康のための体力つくり運動の運動特性と体力向上効果,c)体力向上に有益な全国の運動遊びの体力・運動特性,d)体力向上のための主体的な生活習慣改善を決定する要因,の4課題に焦点を絞り,4つのサブプロジェクトを同時に実施する総合的研究プロジェクトであった.
平成18年度では4つのサブプロジェクトの継続と,その成果に基づく体力向上プログラムの実践的検証を実施した.
課題a:疾走運動の運動成就・発達の系統的階層性の検討と,それに基づく体力向上プログラムの根拠を検証した.
実験:小学校に実験協力校を依頼し,小学生の疾走運動における主要動作と運動局面間における因果構造を検討し,疾走プログラムの根拠となる疾走動作構造を検討した.分担:尾縣
課題b:体ほぐし運動の運動成就・発達の系統的階層性に基づく体力向上プログラムの効果を検証する.
実験:実験協力校を依頼し,体力・運動能力つくりに関連する活動においてGボールプログラムを実践し,運動動作の成就度,体力を測定した.分担:長谷川.
課題c:全国の運動遊びの系統分類と運動・体力特性の検証を継続した.
実験:基本運動の熟練者である体育専攻学生男女100人,小学生100人を対象として,基本的運動遊びの動作特性,体力特性を検討した.分担:國土.
課題d:体力向上のための主体的な生活習慣改善を目的とした教育方法を検討した.
実験:小学校に実験協力校依頼し,関連する単元において体力・運動能力向上プログラムを実践した.体力,運動習慣,生活習慣を測定し,運動活動プログラムの効果を検討した.分担:西嶋.
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