研究課題/領域番号 |
16201007
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
藤本 淳 東京大学, 先端科学技術研究センター, 科学技術振興特任教員(特任教授) (90345132)
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研究分担者 |
中村 一彦 東京大学, 先端科学技術研究センター, 科学技術振興特任教員 (70345148)
須賀 唯知 東京大学, 大学院・工学系研究科, 教授 (40175401)
梅田 靖 大阪大学, 大学院・工学研究科, 教授 (40242086)
近藤 伸亮 東京都立大学, 大学院・工学系研究科, 助手 (40336516)
李 志東 長岡技術大学, 経営情報系, 助教授 (80272871)
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キーワード | アジア地域 / 資源循環 / エコデザイン / リサイクルコストモデル / 環境汚染 / 循環シミュレータ / IT機器 / 家電リサイクル |
研究概要 |
経済と環境の両面で最適化な"IT機器グローバル循環システム"の具体像を世界に先駆け構築し、その実現ロードマップを提案することを目的に、本年度はアジア圏でのIT機器のライフサイクルに関連したデータ取得と、循環シナリオの作成を行った。また環境・経済評価および循環シミュレータの概念設計を実施した。 1.アジア循環システムのシナリオ提案とデータ調査 各国の資源循環や廃棄物に関する規制、廃棄物に関するバーゼル条約、中国におけるIT機器のリサイクルに関する現状調査などにより、わが国が目指すべき循環システムとして、グローバル(アジア)とローカル循環とを適切に融合した、「各国内での資源循環を基本に、各国で有効利用できない資源についてはグローバル循環による活用を図る」という循環シナリオを基準として選択した。 2.ビジネス適合性、環境負荷、経済成長性の評価手法の検討と循環シミュレータの概念設計 家電リサイクル費用の試算より、アジア循環によるコストメリットは、輸送費の増加分と、工程コスト削減分の大小関係により決まること、さらにその大小関係は製品の大きさや含まれる素材、各リサイクルプロセスをどの地域で実施するかによって、異なることを明らかにした。各プロセスを、アジアを含めたどの地域で実施すればトータルコスト(輸送費とプロセス費)が最小になるのかを求める、リサイクルコストモデルの概念設計を行い、その評価式を作成した。さらに、評価に必要な基礎データ(賃金、用力費、輸送コストなど)を、中国を対象に調査取得した。このうち輸送費の算出には、人口密度(廃棄物量に関係)、土地の価格、港までの距離、道路状況などのデータが必要になるが、地理情報システム(GIS)を活用してこれらデータの抽出が可能であることを明らかにした。
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