研究課題
基盤研究(A)
ダイオキシン受容体(AhR)は、様々な化学物質を認識することが知られている。外因性のリガンドとしてはダイオキシン、PCB、多環芳香族類などが知られている。また、内因性のリガンドとしては研究代表者の研究で明らかになったインディルビンをはじめ、ICZ、FICZ、DIMなどのインドール化合物が知られている。HPLCとバイオアッセイを組み合わせることにより、環境中には、多種類の外因性リガンドが存在することを明らかにした。染色工場の排水や、下水処理水中はAhRリガンド活性を示した。水環境中のAhRリガンドの単離精製をすすめたところ、いくつかの染料を同定した。この中には、赤ボールペンに使われるローダミンB、黄色染料のHydroxybenzo[b]quinophtaloneなどがあった。また、様々な染料の標準品のAhR活性を調べたところ、アントラキノン系の染料にリガンド活性があることを見出した。さらに、様々な食品中のAhRリガンド活性を調査したところ、コーヒー中に数種類のAhRリガンドがあることをつきとめた。内因性または食品由来のインドール系リガンド、インディルビン、ICZ、FICZ、DIMのAhRリガンド活性を比較した結果、インディルビン、ICZ、FICZのいずれにも極めて強い活性が観察された。また、これらのリガンドは自らが誘導するCYP1A1やCYP1A2によって極めて容易に分解されてしまうことも明らかにした。これらの強いAhRリガンドと、ダイオキシンの毒性の違いは、この代謝のされやすさにあると考えられる。さらに、AhRがリガンド依存的にp21の発現を誘導し、細胞周期に影響を与えるメカニズムの一端を明らかにした。
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