研究課題
・全体「金融リスク管理のための新ITモデルの研究と開発」という2日間のシンポジウムを開催し、各研究課題についての研究成果の発表と情報収集が行われた。・金融リスク評価の精緻化中小企業の財務データベースを利用したデフォルト予測モデルおよび適正な貸出プライシング・モデルの研究を継続して実施し、実際の財務データからデフォルト時の債権回収率を推定し、信用リスクに見合う適正貸出金利を算出するモデルの研究論文1本を発表し、国際学会報告も実施した。また、コーポレート・ファイナンスの研究について2本の論文発表を行った。・最適化技術の向上金融リスク評価に関連して、最悪の場合の誤判別率を最小化させる判別問題を多クラス判別問題に拡張し、さらに線形判別のみでなく2次関数を使った判別について研究し、その成果を3つの国内研究集会で報告した。また、実務上現れる非常に大規模なポートフォリオ最適化問題を解くために、PC-クラスタ上で内点法を効率よく並列計算する手法を提案・実装し、その成果を2本の論文にまとめ、国際学会でも報告した。確率数値解析に関しては、適用できる確率微分方程式のクラスに制約がなく高次近似が可能な、楠岡近似の画期的なアルゴリズムの開発に成功した。さらに、この手法が数理ファイナンスの問題に対して非常に有効であることを実証し、その結果を国際学会で報告した。・IT環境の構築テレワークおよびメッセージ制限付き署名の新しいモデルと構成法の研究についてそれぞれ研究報告を行った。さらに、信用情報共有基盤技術としてのXBRLの実用化および現状と展望に関して、国内外の会議で講演と情報収集を行った。
すべて 2006
すべて 雑誌論文 (5件)
日本応用数理学会論文誌 Vol.16, No.3
ページ: 317-343
Review of Pasific Basin Financial Markets and Policies 9-4
ページ: 549-575
International Journal of Innovation and Techonology Management 3-3
ページ: 1-18
Parallel Computing 32
ページ: 24-43
Parallel Combinatorial Optimization
ページ: 211-238