研究概要 |
今年度は、研究期間の最終年度であり,今までの研究のまとめを行った。具体的には,災害時避難経路問題の解法、各種の金融商品の分析、救急車の配置問題の解法の考案、都市内の商業施設の競争的な配置の問題の解法の考案を行った。また,配置問題から派生して,センサーネットワークの配置に関連する研究を行った。 災害時に地下街や大学キャンパスから避難する方法をシミュレーションの手法を用いて分析を行った。金融商品の分析では、転換社債のゲーム論的な分析を行った。今後は都市内のプロジェクトをリアルオプションで評価する金融手法の開発を行う予定である。救急車の最適配置では、愛知県瀬戸市の救急車の配置を分析し、配置の評価を数量的に行う手法を考案した。都市内の商業施設の競争配置では、連続平面とみなせる市場で,コンビニなどの小規模な商業施設で、既存の商業施設があるなかで、あらたに参入する場合の最適な配置を求める問題の解法を考案した。 また,都市内の配置問題から派生して,センサーネットワーク関連の配置問題に取り組んで成果を挙げた。センサーネットワークの問題は,例えば,都市のインフラのひとつである橋梁の保守などにも用いることができる。橋梁の要所要所にセンサーを配置し,亀裂などの崩壊の兆しを事前に感知して警報を発することなど広く応用が期待される。ここでは,効率的なセンサーの配置について研究を行った。 これらの研究はいずれも都市関係の論文誌、金融関係の論文誌に発表されている。
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