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2007 年度 実績報告書

精密照準採泥による南海トラフ活断層群の活動履歴の解明と将来予測

研究課題

研究課題/領域番号 16201037
研究機関東京大学

研究代表者

芦 寿一郎  東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授 (40251409)

研究分担者 白井 正明  東京大学, 海洋研究所, 助教 (50359668)
蒲生 俊敬  東京大学, 海洋研究所, 教授 (70143550)
徳山 英一  東京大学, 海洋研究所, 教授 (10107451)
山野 誠  東京大学, 地震研究所, 准教授 (60191368)
村山 雅史  高知大学, 海洋コア総合研究センター, 准教授 (50261350)
キーワード活断層 / 南海トラフ / 冷湧水 / 泥火山 / 熊野トラフ / 湧水量計 / 分岐断層 / 半遠洋性堆積層
研究概要

平成19年度は,「潜水艇を用いた海溝斜面と前弧海盆の海底観察・機器設置回収」と「これまでに得られた試料の年代を中心とする解析および解釈」を予定した。以下では,それぞれについて報告する。
1.前年度に申請・採択済みの潜水艇「しんかい6500」を用いた調査航海(YK07-09)が実施直前に潜水艇の不具合により中止となった。その救済措置として,無人探査機「ハイパードルフィン」を用いた調査航海が提供され,期間・目的を縮小して実施した。当初計画した海底表層試料の採取を行う時間はなく,前年度に設置した湧水量計5台と長期温度計の回収のみとなった。湧水量計の設置は2006年5月で,約15ヶ月間の記録が得られ,海溝陸側斜面上部の分岐断層の断層崖の2台の湧水量計は設置以降,値が減少する類似の傾向を示し,約10ヶ月後に湧水が停止する結果が得られた。湧水量計設置時に回収された熱流量計が示す湧水速度は,オーダーにおいて湧水量計が示す測定開始時の値と一致していることから,2006年5月以降の湧水の低下は有為な観測値であると考えられる。湧水量の低下の途中に2回の変動(一時的な増加)がみられるが,中米海溝で報告されているような超低周波微動との関係は認められなかった。
2.熊野トラフ中央の泥火山より前年度に採取された堆積物柱状試料中の有孔虫の炭素同位体年代を求めた。海丘斜面下部からピンポイント採泥によって得られた試料には,泥火山の噴出物(含礫泥)と半遠洋性堆積層の互層が認められた。そこで,活断層の活動と密接に関係するとみられる泥火山の活動・休止の時期の推定を目指した。半遠洋性堆積層の化石の同位体年代からは,約1万5千年間隔で3回の含礫泥層,すなわち泥火山の活動を示唆する泥流の挟在が認められた。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2007

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] NanTroSEIZE Stage 1;NanTroSEIZE megasplay riser pilot2007

    • 著者名/発表者名
      芦 寿一郎
    • 雑誌名

      10DP Scientific Prospectus 315

      ページ: 1-78

  • [学会発表] 泥火山の微細構造と発達過程2007

    • 著者名/発表者名
      芦 寿一郎
    • 学会等名
      日本地質学会第114年学術大会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2007-09-10
    • 説明
      「研究成果報告書概要(和文)」より
  • [学会発表] Cold Seeps and Their Tectonic Implications in the IODP Nan TroSEIZE Drilling Area2007

    • 著者名/発表者名
      芦 寿一郎
    • 学会等名
      地球惑星科学連合大会
    • 発表場所
      千葉県幕張
    • 年月日
      2007-05-22

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公開日: 2010-02-04   更新日: 2016-04-21  

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