研究課題
基盤研究(A)
研究日的皮膚幹細胞の培養法の確立によりアトピー性皮膚炎患者の組織及び培養皮膚組織モデルにおける微量金属元素のイメージングと化学状態分析を非破壊的に単一細胞レベルで行い、その後同一試料に対して組織学的、遺伝学的検討を行うことによって、アトピー性皮膚炎における病態(組織の剥落、バリア機能の阻害、サイトカイン等)の制御と微量金属との相関、そして制御に働く候補遺伝子を明らかにすることである。研究結果概要アトピー性皮膚炎患者、及び正常対象者から、毛根部分を含む毛髪を採取し、バルジ部分からの細胞を用いて、ケラチノサイトを誘導する培養系を確立した。この培養系により、1本の毛髪から約、10^8個程度の細胞を培養することが可能となった。ここで得られた細胞は、分子遺伝学的な検討の結果、keratin遺伝子の発現形態、Caイオンによる分化誘導実験から、皮膚の基底層におけるケラチノサイト細胞であると考えられる。これにより、年齢、性別、皮膚基礎疾患に関係なく、ケラチノサイトを培養する系が確立されたことになる。一方、Spring-8における放射光システムを用いて、培養細胞を固定した細胞組織における微量元素の動態を測定するシステムを立ち上げた。これにより、上記により確立された基底細胞を用いた培養細胞をサンプルとして、微量元素の動態を追跡するシステムが確立されたと考える。さらに、アトピー性皮膚炎における大規模なサンプルを集め、患者正常対照を比較して、候補遺伝子解析を行った結果、Th2サイトカインに関連したいくつかの分子と病態、発症との関連が遺伝学的に示された。
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