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2004 年度 実績報告書

縮環型ポリ環状エーテルを用いた膜タンパク質活性化における構造的根拠の解明

研究課題

研究課題/領域番号 16201044
研究種目

基盤研究(A)

研究機関東京大学

研究代表者

橘 和夫  東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授 (70142081)

研究分担者 福沢 世傑  東京大学, 大学院・理学系研究科, 助手 (40321806)
キーワードポリ環状エーテル / 分子認識機構 / 鈴木クロスカップリング / 光親和性標識
研究概要

海産毒に多く見られるポリ環状エーテル構造とその作用標的生体分子と想定される膜タンパク質との分子認識機構の解明を目的とした本研究計画での研究遂行の骨子は、(1)同位体など構造情報取得の手掛りが導入可能な有機合成によるリガンド分子の調達、および(2)こうしたリガンドが調達された場合での脂質二重膜内での複合体に関する構造情報取得のための方法論の開発、の二つに大別される。ここで想定される複合体形成様式の一般性を検証する目的で細胞膜貫通長を有するポリ環状エーテル分子種の集積を目指した。平成16年度での研究遂行の内容は上記に基づき、(1)主として有機合成によるリガンド分子およびこれらの修飾および標識体の調達、および(2)脂質二重膜内での複合体に関する構造情報取得のための方法論の確立の二つに大別される。
(1)に関しては、本研究室で開発、確立した鈴木クロスカップリングを用いるポリ環状エーテルの収束的合成法に基づき、まず7員環を含む5環性ポリ環状エーテルを合成した。研究期間開始後に赤潮毒ブレベトキシンに対する作用阻害が報告されたブレベナールの分子末端側鎖を導入した5環性化合物を含む数種の合成品に関し、ラット・シナプトソームおよびナトリウム・チャネルを発現していないと思われる動物培養細胞を用いて、ブレベトキシンに対する結合拮抗阻害活性を調べたところ、いずれもこれを示さなかった。現在までに分子中央部に縮環した2つの7員環を含む8環性ポリ環状エーテルの合成が達成されており、分子長と膜タンパク質結合活性との相関を得る予定である。
(2)に関して、細胞膜厚に相当する分子長を持つ群体ボヤ由来リテラジンB誘導体を用いる光親和性標識法により、光反応官能基として芳香族アジド、検出マーカーとして放射性ヨウ素同位体を用いた実験系により、膜タンパク質画分に微量ながら標識タンパク質が検出された。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2005

すべて 雑誌論文 (2件)

  • [雑誌論文] Dynamic NMR study in the trans-fused eight-membered ether ring model representing G ring of brevetoxin A2005

    • 著者名/発表者名
      T.Shida, K.Tachibana
    • 雑誌名

      Tetrahedron Letters 46・11

      ページ: 1855-1857

  • [雑誌論文] In-sourse and postsouce decay in negative-ion matrix-assisted laser desorption/ionization time-of-flight mass spectometry of neutra2005

    • 著者名/発表者名
      T.Yamagaki, H.Suzuki, K.Tachibana
    • 雑誌名

      Analytical Chemistry 77・6

      ページ: 1701-1707

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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