研究課題/領域番号 |
16201047
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
笹隈 哲夫 横浜市立大学, 木原生物学研究所, 教授 (70124310)
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研究分担者 |
笹沼 恒男 横浜市立大学, 木原生物学研究所, 助手 (70347350)
三浦 秀穂 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (10173981)
河原 太八 京都大学, 農学研究科, 助教授 (20115827)
森 直樹 神戸大学, 農学部, 助教授 (60230075)
加藤 鎌司 岡山大学, 農学部, 助教授 (40161096)
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キーワード | 遺伝資源 / コムギ / 野生種・栽培種 / 遺伝的多型 / 塩耐性 / 出穂性 / 穂発芽 / 栽培植物の進化 |
研究概要 |
本研究の目的は、研究分担者・所属機関が収集・保存してきたコムギ類遺伝資源(特にアジアを中心とした野生種、在来品種)を対象に、環境反応性(塩ストレス、出穂性、種子休眠性等)に関する進化的・農業的重要形質の特性調査と、その分子レベルでのジェノタイピングをすることにより、遺伝資源の利用をはかるための基礎的情報とシステムを構築しようとするものである。 本年度は、各収集系統の調整(種子増産と基本形質調査)と環境反応性検定の評価方法の確立、およびDNAジェノタイピングのシステム構築を中心に研究を行い、ほぼ計画どおりの遂行を見た。 1)形質評価のプロトコール化:塩反応性は試験管内での幼苗検定による150mMNaCl生育阻害効果(笹隈担当)、出穂性は全日長および短日処理と春化処理の有無による止め葉展開日(河原および加藤担当)、穂発芽検定は登熟期及び完熟期の種子発芽頻度検定(三浦担当)、が安定標準検定法であることが確定した。 2)ジェノタイピング:葉緑体DNA多変領域(森および河原担当)、春化反応遺伝子座周辺のDNA配列(加藤担当)、および全ゲノムAFLP法(笹沼担当)による多型解析法が確立され、集団の変異および特定系統のDNA型同定解析が可能であることが判明した。それらを用いてそれぞれの対象系統の解析を進めた。 3)形質のQTL解析:穂発芽(三浦)および塩反応性(笹隈)に関する複数の主要QTLが同定された。今後、QTL部分の詳細遺伝子構造の解析が期待される。 4)材料調整:共同研究者間での相互系統利用のための種子増殖が進められ、今後の解析のための材料交換が行われた。 5)海外調査:計画していたアフガニスタン現地調査は、現地の社会情勢が不安定なため、次年度以降に持ち越された。 6)検討会開催も含め、共同研究の情報交流・協議が頻繁に行われた。
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