研究課題/領域番号 |
16201053
|
研究種目 |
基盤研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
ジェンダー
|
研究機関 | 大阪大学 (2007) 大阪外国語大学 (2004-2006) |
研究代表者 |
藤目 ゆき 大阪大学, 人間科学研究科, 准教授 (60222410)
|
研究分担者 |
大越 愛子 近畿大学, 文芸学部, 教授 (00223777)
南田 みどり 大阪大学, 世界言語研究センター, 教授 (80116144)
古沢 希代子 東京女子大学, 文理学部, 准教授 (80308296)
今岡 良子 大阪大学, 世界言語研究センター, 准教授 (50273735)
|
研究期間 (年度) |
2004 – 2007
|
キーワード | アジア現代女性史 / 人身売買 / 軍事主義 / 買売春 / 九・三〇事件 / 一〇・一四事件 / 離散家族 / 米軍基地 |
研究概要 |
四カ年を通して、北はモンゴルから南は東ティモールにいたる北東及び東南アジアの全域を射程として、現代女性史に関する調査・研究を実施した。日本国内はもとよりモンゴル、中国(大陸)、台湾、韓国、ベトナム、カンボジア、タイ、ビルマ、フィリピン、インドネシア、東ティモールにおいてフィールドワークを行い、資料を収集した。 軍事主義が女性に与えて影響を明らかにするための研究計画に基づいて、戦争・軍事政権・外国軍隊の駐留のインパクトを調査した。第一に朝鮮戦争・ベトナム戦争、またベトナムとカンボジアの紛争、カンボジア内戦・フィリピン内戦といった戦争下における女性の経験、第二にタイ・ビルマ・インドネシア・台湾などの軍事政権が女性に与えた影響、第三に駐韓米軍・在日米軍・米比一時駐留協定・モンゴルにおけるPKO訓練基地をめぐる地域女性史に焦点をあてた。 これらの調査を通して、戦争・軍事政権・外国軍隊の駐留といった状況が女性に対する性暴力を構造化させ、人身売買・性的搾取構造を確立させていった過程を明らかにした。また、このような軍事主義的・暴力的構造に対してアジアの女性たちがんなる受動的な被害者であったのではなく、果敢に抵抗し、人権と平和が尊重される秩序を構築するために力を発揮したことをも明らかにした。 このような研究成果を発表するために研究代表者・研究分担者はそれぞれに機会あるごとに学会における発表、学術誌への投稿、図書の刊行などに取り組み、また研究組織として『アジア現代女性史』全十巻の刊行に取り組むとともに、年報『アジア現代女性史』を日本語版・英語版で創刊し、それぞれ四号まで発行した。
|