研究分担者 |
杉藤 美代子 大阪樟蔭女子外学, 学芸学部, 名誉教授 (10082455)
犬飼 隆 愛知県立大学, 文学部, 教授 (20122997)
CAMPBELL Nick (株)国際電気通信基礎技術研究所, 音声言語コミュニケーション研究所, 主幹研究員 (50395109)
友定 賢治 県立広島大学, 保健福祉学部, 教授 (80101632)
森山 卓郎 京都教育大学, 教育学部, 教授 (80182278)
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研究概要 |
「音声言語」教育の基礎資料を作成するという本研究の目的を果たすために、18年度は、通算8回の研究打ち合わせを通して「基礎資料の全体的デザイン(記載方法の検討とその微調整)」を検討した。 次に、この検討の結果を反映させる形で「調音映像資料の作成と、そのための調音研究」「会話音声資料の作成と、そのための会話音声研究」をおこなった。その結果、基礎資料作成のための材料として、調音映像資料については5回を越えるMRI実験を通して、日本語母語話者の音声のみならず、英語母語話者の音声等の調音映像資料を電子的な形で得た。これらを対照して基礎資料の内容を検討した。会話音声資料については、基礎資料を作成するための材料として、大学とまったく関係しない一般社会人の話者も含めて、家庭内での自然会話の映像と音声を電子的な形で記録できた。この過程で、末尾上げや裏声のように、これまで軽視されていた行動が、コミュニケーション上、大きな意味を持つことが明らかになった。16年度に発展させた「知識」と「体験」という区分とエビデンシャリティの関連も明らかになった。得られた知見の学会発表や論支集出版,パネルディスカッション企画を通して,音声文法の若手研究人材の育成につとめた。 これらの知見を日本語教育に真に役立てるために、日本語教育や国語教育の関連学会大会でのデモや発表,2006年春に立ち上げた「日本語音声コミュニケーション教育研究会」「日本語音声コミュニケーション研究会」を通して成果を問うた。それとともに,インターネット上に基礎資料のサンプルを一部英語版も含めてアップし,国際的な規模で,教育現場の意見のフィードバックをおこなった。また、学会講演や一般書の出版を通じて,われわれの活動の広報につとめた。
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