研究課題
基盤研究(A)
4年計画の最終年度ということで、小中嵩天連携の英語教育の1つの指標として欧州で注目を集めているCEFRの日本版作成を1つの柱とし、それに統合する形で(1)アジア圏の英語教科書分析、(2)企業アンケート、(3)英語熟達度調査、(4)言語テストによる能力指標調査、(5)日本の小中高大の各レベルにおける実態調査、の5つの班が行ってきた実態調査を整理、その知見を集約して、CEFR日本版のプロトタイプ開発に全力を傾注した。その結果、CEFRの能力レベルに対して、より現実的な観点から細分化したレベル指標を設ける必要性を感じ、フィンランドのモデルを特に参考にしながら、それに4技能・場面・機能といった側面からのCan Do Statementの整備、具体的な語彙・文法の項目の貼り付け、それらをもとにしたシラバスのイメージなどを提案した。特に、レベル定義に際しては企業アンケートによる、日本人に必要な能カレベルの具体的なモデルの経験的裏づけが得られ、また教科書班のアジア圏の4力国(中国・韓国・台湾・日本)の比較では、日本の英語教科書の絶対的な語彙力不足の裏づけの元、できるだけ具体的な語彙リストの提案も同時に行っている。また、小学校カリキュラムなど、CEFRのpreA1レベルに相当する段階での具体的シラバスや指導案の開発も同時に行い、全体的に今後の研究に資する資料類の収集がほぼ出来たといえよう。今回のプロジェクトにより、日本における英語教育の目標値に関して、より具体的・経験的なデータをもとに提言を行えた意義は大きい。特に、研究テーマにあるようにCEFR日本版のような到達指標の作成に、第2言語習得研究のどのような知見が有効か、またそれでは足りない部分はどう補うのか、といった英語到達指標作りのプロセスの明確化およびその骨格のプロトタイプを完成した成果は大きいといえる。
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