研究概要 |
2006年度に史料編纂所のホームページ上から「所蔵目録データベース」と連動して画像を公開してきた史料編纂所所蔵『奏者番手留』『徳大寺家史料』『通航一覧』について,デジタルデータと細目内容インデックスのリンク付けを完成させ,近世幕府儀式,外交儀式関係画像史料の集成とデータベース化を進めた。宮内庁書陵部所蔵『鷹司本年中行事絵巻』の閲覧システムの開発およびそれと並行して場面,段ごとのインデックスデータの作成を行った。これにより,段,行事名,場所,式日(月,日),関連儀式書,関連古記録,関連指図,参考,備考などから任意のデータ検索を行い,検索結果から画像のサムネイル表示,詳細表示が可能となった。 古記録刊本所載の指図カードから儀式名称,儀式の場などからなるインデックスデータの作成,修正と,部類記日付取データの作成,修正を進めた。史料編纂所が蒐集し写真帳に編成した史料群のうち『陽明文庫記録』『仁和寺文書』『田中穰氏旧蔵典籍類』『広橋家記録』等から,また『陽明叢書』『冷泉家時雨亭叢書』等から,行事名,年月日,西暦,場所,建物,出典,依拠本,依拠本頁,図中表題,内容,指図種類,主な図像などからなるインデックスデータの作成,修正も行った。合わせて宮内庁書陵部所蔵九条家本の部類記収載の日付取データカードの追加外注入力も行って,その編年集成とデータベース化を進め,儀式関係史料の情報資源の蓄積を図った。 醍醐寺,比叡山国宝殿等における中世宗教儀礼絵画の調査,奈良文化財研究所における『興福寺所蔵典籍文書』写真帳からの「指図」の所在情報の調査とデータ集成,東寺,仁和寺,京都府立総合資料館等における中世宗教儀礼関係史料の調査を進めた。
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