研究概要 |
今年度は最終年に当たる為、研究成果の公表を中心に行った。 (1)海外の共同研究者を招聘した国際セミナーの開催(11月23日:神戸大学) EU Enlargement and It's Economic Implication 報告者:Dr. Michael Reiterer(Univ. of Insbruck), Julia Spis(Univ. of Hohenheim), Ansgar Belke(Univ. of Duisburg), Jarco Fidrmuc(Univ. of Munich and CES-Ifo) (2)研究成果の概要(今年度の研究成果の概要は下記の通りであり、当初の研究目的をほぼ達成しており、下記の通り今年度中に研究成果を英文により出版する予定) 藤田:ユーロの国際通貨としての地域性を確認し一方でアジアや中東地域の為替政策の変化のもたらす可能性を指摘し、国際通貨制度におけるユーロの持つ意義を検討 久保:EU拡大がEU域内の直接投資の活発化を通じて域内貿易を拡大した結果、拡大EU内の景気循環の同調性という最適通貨圏の条件を事後的に満たしつつある点(最適通貨圏の内生性)を明らかにした 小川:新規加盟国の為替相場政策が対ユーロ安定性を思考していることを実証的に明らかにし、ハンガリー、ポーランドのユーロの早期導入の問題点を指摘 クラフチック:ユーロ導入とユーロ化政策の是非を検討しつつ、アジアにおける通貨統合がヨーロッパのような経済的条件を満たしていないとその非現実性を主張 (3)研究成果の刊行(科研メンバーと海外研究協力者による出版:2009年3月予定) The Euro and Europe at 28:Enlargement of Eurozone and its Impact 第1部:ユーロの国際的役割(藤田誠一、小川英治、Rezat) 第2部:ユーロと実体経済(久保広正、吉井昌彦、Belke, Spigs) 第3部:ユーロへの道(Vastrup, Hochreiter, Fidrmuc, Ross) 第4部:アジアへの教訓(クラフチック.K、白井早由里、河合正弘、Genberg)
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