研究課題/領域番号 |
16203032
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
リム ボン 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (10202409)
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研究分担者 |
東 自由里 立命館大学, 産業社会学部, 教授 (80269795)
大津留 智恵子 (北川 智恵子) 関西大学, 法学部, 教授 (20194219)
出口 剛司 立命館大学, 産業社会学部, 助教授 (40340484)
吉田 友彦 筑波大学, 大学院・工学研究科, 講師 (40283494)
デイビッド ウィリス 相愛大学, 人文学部, 教授 (60188696)
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キーワード | マイノリティ / 負の遺産 / 被差別部落 / モン族 / ダリット / 歴史的町並み / コリアタウン / ミュージアム |
研究概要 |
2005年度は、7名の体制で研究プロジェクトを実施した。まず、リムと吉田は土地登記簿の変遷をデータとして用いて、新宿大久保地区におけるコリアンコミュニティの近年の変貌の構造を明らかにし、地域の商店街の活性化と安心・安全まちづくりの関係を考察した。第二に、リムは京都、大阪、和歌山の被差別部落をフィールドとして地域再生のまちづくりのあり方を分析した。第三に、東はニューヨークのイーストサイドに立地するエルドリッジ・ストリートで展開されているユダヤ人ミュージアム(元シナゴーグ)の修復・再生プロジェクトを追跡調査した。第四に、大津留は、米国ミネソタ州におけるモン族コミュニティの近年の動向と新たな市民社会形成のあり方に関する聞き取り調査を実施した。第五に、出口はドイツ・フランクフルトに滞在し、トルコ人やユダヤ人コミュニティの現状分析を実施した。第六に、ウィリスは、インドのダリットコミュニティを対象に現地調査を実施し、差別と貧困のなかで自律型コミュニティの形成のための運動に携わっている住民リーダーへの聞き取り調査を実施した。アリスティムーニョは、ラテンアメリカにおける歴史的町並みの修復保存のあり方を現地調査によって追跡し、これが貧困地区の再生プロセスにつながる相乗効果の可能性を検証した。このように、各自の役割分担にもとづく調査分析活動を行う一方で、合宿方式による合同研究会を開催し、全体としての成果のあり方についての方向性を定めた。「マイノリティの可能性」(仮称)として出版される予定である。また、メンバーの全員が、今回の調査研究活動を通じて、国内外の様々な組織や住民運動リーダーとのネットワークを形成することに成功している。
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