研究課題/領域番号 |
16204022
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研究種目 |
基盤研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
研究分野 |
物性Ⅱ
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
上床 美也 東京大学, 物性研究所, 准教授 (40213524)
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研究分担者 |
石本 英彦 東京大学, 物性研究所, 教授 (60044773)
辺土 正人 琉球大学, 理学部, 准教授 (00345232)
梅原 出 横浜国立大学, 工学研究院, 准教授 (90251769)
繁岡 透 山口大学, 理学部, 教授 (50167441)
松林 和幸 東京大学, 物性研究所, 助教 (10451890)
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研究期間 (年度) |
2004 – 2007
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キーワード | キュービックアンビルセル / ダイヤモンドアンビルセル / ピストンシリンダーセル / 高圧力発生装置 / 圧力誘起相転移 / 強相関 / 重い電子系 / 超伝導 |
研究概要 |
高圧力を用いた低温物性研究では、圧力を物理パラメーターとして、種々の低温物性測定が行われ、圧力誘起の超伝導、磁気秩序、金属-絶縁体転移などの圧力誘起相転移現象の起源の解明を主目的としている。これまでに多くの研究成果が報告されているが、その発生起源についてはあまり明らかとなっていない。これは、これまで、静水圧性の良い測定があまり行われず再現性の良い報告があまりなされていないことに起因している。これを克服するためには、以下に静水圧性の良い高圧力環境を実現するかにかかっている。 本研究では、10GPa程度の圧力範囲で高い静水圧下での精度良い物性測定を目指し、圧力発生装置の開発、その装置を用いた精密物性測定法の開発および新しい圧力誘起相転移物質の探索を行った。その結果、装置開発としては、その結果、超小型ダイヤモンドアンビル圧力発生装置(約7φx7mm^3)を開発し、静水圧下での4端子電気抵抗測定を14GPaまで測定することに成功した。この装置と希釈冷凍機、20T超電導磁石を用い、擬1次元有機物質(TMTTF)_2TF_6(T=Sb、As、P)の多重環境下での物性測定を行い、圧力誘起超伝導体の超伝導特性を明らかにした。また、この装置を用い6GPa程度までの高圧力下磁化測定も行える。また、超小型のキュービックアンビル圧力発生装置を開発し、^3He冷凍機と組み合わせ、8GPa、0.5Kまでの測定が可能となった。新しい圧力誘起相転移物質としては、圧力誘起リエントラント超伝導体ZrTe_3、圧力誘起超伝導体(TMTTF)_2XF_6(X=Sb,As)および圧力誘起磁気秩序物質、YbCo_2Zn_<20>を発見した。これらの物質について、詳細な圧力相図を完成し、それぞれの相転移の起源を明らかにした。
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