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2004 年度 実績報告書

複雑液体のテラヘルツダイナミクス

研究課題

研究課題/領域番号 16204032
研究種目

基盤研究(A)

研究機関筑波大学

研究代表者

小島 誠治  筑波大学, 大学院・数理物質科学研究所, 教授 (90134204)

研究分担者 武田 三男  信州大学, 理学部, 教授 (20115653)
キーワードテラヘルツ光 / フェムト秒レーザー / 時間領域分光 / 緩和現象 / 赤外活性 / 複雑液体 / ガラス / 誘電率
研究概要

平成16年度は、本研究計画による複雑液体のテラヘルツ分光に適した市販の装置が無いために、新しい装置の構築を試みた。最初にテラヘルツ光の励起光源としてフェムト秒パルスレーザーの選定を以下のように行った。市販装置では低出力のファイバーレーザーが使われているが、本研究では低振動数(0.1THz)から高振動数(3THz)まで幅広くテラヘルツ光が発信できるように、出力の大きいレーザーを導入した。また、テラヘルツ分光用の光学系も広帯域を考慮して分担者の信州大学理学部武田研究室の測定系についての研究成果を考慮して、受信と検出には光伝導アンテナ、凹面鏡等の光学系は高温、低温での測定を考慮して設計した。また、特に低振動数においてもテラヘルツ光の波面が乱れないようにするために、ビーム径の大きい平行ビームで試料を透過できるような光学系を組んだ。それとともに、0.5THz以上の比較的高い振動数領域の測定では、小さい試料でも測るために収束ビームの焦点面においても測定が可能なように別個に光学系を用意した。これらの光学系に合わせて温度可変型の液体試料用のセルも設計した。試作した分光系については、標準試料によって装置の性能や装置関数を正確に評価するために、高純度の純水や低級アルコールについて透過測定を行った。その結果、フーリエ変換により求めた周波数領域の複素誘電率スペクトルは、以前に他の信頼できる研究機関で測定されたデータと測定誤差の範囲内で一致することが確認された。今後はこのテラヘルツ分光の光学系を用いて複雑液体の動的構造を調べる。

  • 研究成果

    (3件)

すべて 2005 2004

すべて 雑誌論文 (3件)

  • [雑誌論文] Dielectric Characteristic of water solutions of ethanol in THz region2005

    • 著者名/発表者名
      H.Kitahara et al.
    • 雑誌名

      J.Kor.Phys.Soc. (in press)

  • [雑誌論文] THz-TDS of low-energy excitations in glasses2005

    • 著者名/発表者名
      S.Kojima et al.
    • 雑誌名

      J.Mol.Struc. (in press)

      ページ: 26

  • [雑誌論文] Terahertz Time Domain Spectroscopy of Glass Science2004

    • 著者名/発表者名
      S.Kojima et al.
    • 雑誌名

      Proc.XXth International Congress on Glass, 2004, Kyoto, 7

      ページ: 80

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公開日: 2006-07-12   更新日: 2016-04-21  

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