研究課題/領域番号 |
16204043
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 熊本大学 |
研究代表者 |
真下 茂 熊本大学, 衝撃・極限環境研究センター, 助教授 (90128314)
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研究分担者 |
秋丸 進 熊本大学, 衝撃・極限環境研究センター, 助手 (60347010)
関根 利守 物質・材料研究機構, 物質研究所, 主席研究員 (70343829)
伊藤 英司 岡山大学, 固体地球研究センター, 教授 (00033259)
大谷 栄治 東北大学, 理学部, 教授 (60136306)
松井 正典 兵庫県立大学, 理学部, 教授 (90125097)
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キーワード | 超高圧 / 衝撃圧縮 / 圧力スケール / 地球内部 / 金 / MgO / ユゴニオ / 相転移 |
研究概要 |
本研究は最新の測定装置を駆使した圧力校正物質のユゴニオの精密な測定によって高温高圧下の標準物質の状態方程式と定点物質の転移点を見直し、圧力スケールを根本的に再検討し、ひいては地球内部構造を見直すことを目的としている。本年度は東北大金研から熊大衝撃センターに移管された二段式軽ガス銃(衝突速度4km/sまで)を実験室に設置し、これに現有のロングパルス色素レーザと流し速度が10mm/μs以上の回転鏡式流しカメラと組み合わせた傾斜鏡法によって、200GPaまでの圧力領域で精密なユゴニオ計測実験システムを整備した。予算の削減と価格上昇により三ビームのレーザ速度干渉計(VISAR)の購入を取り止め、高温下の測定を睨んでコヒーレンシーのすぐれた6Wの高出力の固体レーザを購入し、自作したVISARの光導入部を改良し、VISARシステムを整備した。実験では、火薬衝撃銃(衝突速度2km/sまで)と二段式軽ガス銃に組み合わせた傾斜鏡法によってルビースケールと関連するCr_2O_3、Gd_3Ga_5O_<12>(GGG)のユゴニオを計測し、相転移を見出した。また、物質・材料研究機構の大型二段式軽ガス銃(衝突速度6km/sまで)を用いて高圧相領域のユゴニオを計測した。また、火薬衝撃銃を用いて金、MgO単結晶のユゴニオの計測を開始した。岡山大学ではフォトンファクトリーと組み合わせたマルチアンビル型静的圧縮装置を用いた60GPa以上までのX線回折実験に世界ではじめて成功し、GaNの相転移を確認した。東北大学では(MgFe)Oの100GPa以上の相転移を調べた。兵庫県立大学ではこれまでの圧力校正を用いてMg_2SiO_4などの状態方程式を議論した。
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