研究課題/領域番号 |
16204048
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研究種目 |
基盤研究(A)
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研究機関 | 電気通信大学 |
研究代表者 |
米田 仁紀 電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 助教授 (00210790)
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研究分担者 |
モア リチャード 核融合科学研究所, 連携推進研究センター, 教授 (50321617)
北村 光 京都大学, 大学院・理学研究科・物理学第一教室, 助手 (60335297)
中村 信行 電気通信大学, レーザー新世代研究センター, 助教授 (50361837)
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キーワード | ultra-short-pulse laser / warm dense matter / electron localization / two fluid region / adiabatic expansion / equation of state / droplet lens / photonic crystal fiber |
研究概要 |
この研究の中で、今年度の目標は安定で広帯域なプローブ光の発生とそれを利用した広帯域ポンププローブ計測システムの構築があった。既存のレーザーシステムにフォトニッククリスタルファイバーを用いた広帯域光発生部を付け、それによる500〜1000nmの広帯域プローブ計測が可能になった。この過程で、フォトニッククリスタルファイバーの入射端面における光学破壊がもとで白色光の出射強度が制限される問題が発生しているが、これに関しては、別途シリコンオイルを用いた液的レンズという新しいアイデアを導入することで解決策を試みている。また、鏡面反転型Sagnac干渉計を用いたポンププローブ法も考案し、テストを開始している。 また、初期に固体である表面が、高温化され膨張した低密度成分が現れ、プローブ光はそれらを積分状態で観測することになるが、この初期の固体表面を保っている時間を知るために、Fresnel反射則を使ったデータの再構築により明らかにする方法を開発し、高温、固体密度状態を実験上区別して議論できるようになった。 また、実際の超短パルスレーザー照射されだwarm dense matterの広帯域プローブ計測に関しては、金を対象に3波長を切り出す形で計測が行われ、745、780,850nmと比較的狭い範囲の波長変化でも反射特性に大きな違いが出ていることが分かった。特に、一般的なプラズマの自由電子密度が決める臨界密度の概念とは逆に、長波長の光が高密度領域まで浸入している観測データが得られている。これは、電子のlocalizationを検証している大きな証拠であると考えている。 一方、データ解析法/モデリングとしては、断熱膨張により、液-気体2相流領域に状態が入ったことを検出する光散乱開始時刻のモデリングが可能な液的形成、2相流領域の状態方程式を構築し、Snについて実験で得られている積分された光学特性をよく説明できるようはなった。
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