研究課題
本年度は、以下の成果を得た。1.逆コンプトン散乱光検出装置の開発:次の2種類の検出装置を構築した。(1)6個の半導体検出器(サイズ:28mmx28mm)を層状に配置したもの(エネルギー弁別用)、(2)6個の半導体検出器(サイズ:48mmx48mm)を立方体の面状に配置したもの(背景光弁別用)。前者を後者の内部に設置することで、エネルギー弁別と背景光弁別を同時に行えるように工夫した。2.信号収集処理装置の開発:光ファイバーを介して遠隔制御可能な、信号収集処理装置を構築した。本装置は、以下により構成される。(1)高分解能信号収集装置(14bit分解能、100kS/s)、(2)高速信号収集装置(8bit分解能、10GS/s)、(3)光イーサネット/光USBケーブル、(4)制御処理用計算機。3.光源レーザ装置の開発:YAGレーザ発振器2式の同時発振による高出力モード及び発振時間差制御による高時間分解能モードを可能とするトリガ信号発生装置を調達した。4.レーザ逆コンプトン散乱光子特性の評価:これまでにJT-60Uトカマク装置(原子力機構)で発生した相対論的電子ビームについて解析を行い、不純物の小球の入射による電子ビームエネルギーの低減及びエネルギー分布形状の変化を示唆する知見を得た。そこで、試験的な電子ビームエネルギー分布関数を対象に、レーザ逆コンプトン散乱光子のエネルギースペクトルの計算を実施した。その結果、散乱光子のエネルギースペクトル測定により、電子ビームのエネルギー分布関数を評価可能であることを示した。5.診断装置の詳細設計:上記の成果を基に、診断装置全体の詳細設計を進めた。6.研究発表:雑誌論文にて、5件の成果発表を行った。また、図書を1件刊行した。欧州物理学会、電気学会研究会、国際トカマク物理活動会合他にて、6件の報告を行った。
すべて 2006 2005
すべて 雑誌論文 (5件) 図書 (1件)
The Papers of Technical Meeting on Pulsed Power Technology, IEE Japan, Wajima, Japan, 6 Feb.2006,PPT-06-18
ページ: 95
Proc.32nd EPS Conference on Plasma Phys., Tarragona, Spain, 27 June- 1 July 2005,P2.068 (CD-ROM)
J.Plasma Fusion Res. 第81巻第8号
ページ: 593
J.Plasma Fusion Res. 第81巻第10号
ページ: 743
「高精度レーザー計測研究グループ」レーザー計測研究会予稿集、中部大学、2005年7月22日-23日、2005年