| 研究概要 |
1.直径が100-800nmに達するナノサークル構造をとるポリシラン、ポリフルオレンを予備検討により見い出した。従来の鎖状共役高分子とは一線を画するナノサークル・ナノロッドを中心とする新規の光・電子・磁気機能が期待できると考え、ナノサークル・ナノロッド分子の(1)重合触媒、重合条件、(2)環状構造決定法、(3)固体基板・電極上への配列固定化、(4)構造、光・電子物性、機能の相関解明を進めている。計画二年度として、他のナノサークル構造体の探索に注力して検討を進めた。
2.アルキルアミド基を有するCuフタロシアニン希薄溶液から、マイカ基板上にキャストすることにより、直径100nm高さ2nm、幅40nm程度の超分子環構造の自発形成を確認した。
3.フッ化アルキル側鎖基を有するらせんポリシランから、CF/Si相互作用によって、マイカ基板上に直径300-500nm高さ2nm程度の巨大な環状かつらせん構造の形成を確認した。環状構造形成性と分子量の関係を明らかにした。
4.フッ化アルキル側鎖基を持たないらせんポリシランから、マイカ基板上に直径300-500nm高さ2nm程度の巨大な環状構造の形成を確認した。
5.OH基を2個有するケイ素フタロシアニンが金基板上に自発的に縮重合し、基板表面に対して垂直配向したナノロッド状1次元フタロシアニン((Si-O-Si主鎖骨格)を与えることをAFM,UV-vis,IR,QCM測定などより明らかにした。(本結果はPacifichem2005(Honolulu,#889,USA,2005)で発表した。
6.環状ポリフルオレンの基板固定化のための予備検討を開始した。同時に環状構造とドット構造の精密な作り分けを検討始めた。
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